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木曽駒ケ岳

木曽駒ケ岳ライブカメラ 駒ケ岳ロープウェイ 駒ケ根市の天気

                    今回のコース
 1日目 千畳敷カール→木曽駒ケ岳→頂上木曽小屋
 2日目 頂上木曽小屋→木曽駒ケ岳→馬の背コース→宝剣岳→千畳敷カール





昭文社「山と高原地図」リスト   


〜オススメ山グッズ〜
 


ヘッドライト


ウエストポーチ


双眼鏡


トレッキンググローブ


コンパス


登山用時計


バーナー


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 2004/8/7 AM7:00 会社の同僚「隊員B(男)」とともに国分寺を出発。今回隊員Bを誘ったのは、日頃何かとまじめな彼を何とかほぐしてやろうという老婆心からである。
 
 
中央道を順調に飛ばし、駒ヶ根に到着し、駒ケ岳ロープウェイに乗る。AM11:00山頂駅着。目の前には千畳敷カールが広がる。天上の別天地だ。ここで腹ごなしをしてから登山にかかろうということで持ってきたおにぎりを食べようとザックをあけたが、「あれ?あれれれ?」なんと、コンビニで買ったおにぎりを車に置いてきたらしい。そういえばおにぎりは買ったが後部座席に置いたままザックに入れた覚えがない。ザックに入ってないのは当たり前だ。

  このサイトをあえて「B型人間の山歩き」と名づけたのは、この出来事(氷山の一角)に象徴されるように、私が自他共に認めるけた人間だからであります。私がけているのは、ひとえにこの「B型」という血のせいだと、私は思っています。世の中のけていないB型のみなさんは気にしないでくださいね。私が勝手に思ってるだけですから・・・

 おにぎりを忘れて慌てふためいている間抜けな私こと「隊長Y」に、隊員Bが、「Yさん、私おにぎりいっぱい作ってきたんで食べてください」と、まんが日本昔話に出てきそうなくらいデカいおにぎりをくれた。Bよ、キミはホントにいいやつだ・・・

 


 

 

 千畳敷の平原を抜けると、八丁坂の急登となる。スタスタと行ってしまうB隊員のあとを息も絶え絶えになりながらついて行く。

 
千畳敷カールと八丁坂

 

  
左:乗越浄土付近からロープウェイを望む。右:伊那前岳方面から見た宝剣岳。

 


     
 

 

  やっとこさ八丁坂の急登を終え、乗越浄土に着いた。すでにお昼を過ぎており、雲行きも怪しくなってきて遠くに「ゴロゴロ・・・」と雷の音も聞こえてきたので、急いで今日宿泊予定の「頂上木曽小屋」に着きたいところだ。

  ところが、宝剣岳の麓の登り口に差し掛かり、「この上が宝剣岳なんだけどガスもかかって見えないし、また明日のぼろ・・・・」と全部言い終わらないうちにB隊員は「せっかくなんでちょっと行ってきます!」と、ピューッとガスの中に消えて行ってしまった。B隊員は本格的な山は初めてなはずなのだが、一直線な血が騒いだようだ。相変わらず空はゴロゴロ言ってるし、早く戻ってきてほしいのだが一向に戻ってこない。

  やっと戻ってきたので聞いたら、どうも山頂まで行こうとしたのだが、岩場が険しい上にガスがかかっているので引き返したとのこと。とにかく無事帰ってきてくれてよかった。

 
中岳山頂。                                       中岳より宝剣岳。青い屋根が宝剣山荘、赤い屋根が天狗荘。

 
中岳より木曽駒ケ岳山頂。青い屋根は頂上山荘。               木曽駒ケ岳山頂より三ノ沢岳。

             
             木曽駒ケ岳山頂付近より宝剣岳。

 
木曽駒ケ岳山頂より、今回宿泊した山小屋の頂上木曽小屋。         小屋の裏手にあるコマクサは高山植物のQUEEN。

 



 

 小屋には2時過ぎに到着。その後、外はどしゃぶりになった。窓から嵐を眺めながら、隊員Bが持ってきたというビールを頂戴する。「Yさんの分も持ってきたんで、飲んでください」。

 Bよ、キミのリュックが岩のように重かったのは、俺のための飲食物も持ってきてくれたからなんだね。キミって、いいやつだなあ。 雨が上がった後外に出てみると、大きな虹が出ていた。


宝剣岳にかかる虹。

 

 夕食後、8時には消灯となった。本日宿泊の登山客は40人ほどだろうか。私にとっては学生時代に尾瀬の長蔵小屋に泊まって以来15年ぶりの山小屋での宿泊だったのだが、周囲のいびきには閉口した。

 

 「ふが、ブロロロロ=3」 あんたはハーレーダビッドソンか。

 「すぴ、ぴ〜ひょろろろろ♪」 あんたは祭囃子か。

 「ぴーーーーーーー」 あんたは放送禁止か。

  

 


 


  
なかなか寝付けなかったのだが、朝になり、ご来光を見に木曽駒山頂まで行ってみる。昨日の雷雨はどこへやら、すばらしい雲海が広がっていた。

 

 
木曽駒山頂より。八ヶ岳から朝日が昇る。                     小屋の前からの空木岳。

                
                木曽駒山頂より御嶽山。360度この雲海が広がっているのにはホントにオドロキました・・・

 

「B隊員、オレ、こんなにすごい景色見るの初めてだよ。ここにこれたのもB隊員のおかげだな。ありがとう」

「私もこんなの見るの初めてです」

 

 朝食後、7時に小屋出発。今日は馬の背コースから濃ヶ池、駒飼の池を経て千畳敷に戻る予定だ。それにしてもホントに素晴らしい眺め!「すごい!」を連呼してしまう。こういう広闊(こうかつ)な眺めは、山の上でないと見ることができない。

 うちの会社の酔っ払いの人たちもここに連れてきたら目が覚めるだろう。いや〜生きててよかった。

 
馬の背コースと木曽駒ケ岳。                            同左。

 

 歩いているうちにある「モノ」を見つけ、思い出した。

 

 「B隊員、山用語で[キジヲウツ]ってどういう意味か知ってる?」

 「知りません」

 「うんこをすることなんだけどさ、ほら、ここにきじがうってあるよ」

 「あ、ほんとですね」。

 

 ここまでは、よかった。しかし、B隊員がソレを見つけるたび、報告してくれるようになってしまったのだ。

 

 

 

 「Yさん、ここにもきじがうってあります!」

 

 ちょっと離れて歩いているときも、

 

 

                                                                                                             「Yさん、ここにもうってあります!」 

 

 

                                     「ここにも!」

 

 

 わ、わかった; ありがとうB隊員。それだけマナーの悪い人が多いということなのだな・・・。

 
馬の背コースからの宝剣岳。                             馬の背コースより将棊頭山(しょうぎがしらやま)方面。

 

 ほかに誰もいないし、「ヤッホー」と叫んでみた。隊員Bも叫ぶ。

 ついでに、「ふぁいとぉー!」と私が叫ぶと、間髪置かず「いっぱぁつ!」と隊員Bの反応。ほう、まじめな隊員Bもなかなかほぐれてきたじゃないか。
 

 
馬の背コース。                                     濃ヶ池は夏で水が少なかったようだ。

 

 歩いているうちにまた思い出した。「学生のとき体育の授業でワンダーフォーゲルを選択したんだけど、そのときは山歩きしながら順番に歌を歌ったんだよなあ・・・」と、何を思ったか隊員Bが歌い始めた。

 

「♪あるこ〜あるこ〜わたしはげんき〜あるくのだいすき〜・・・♪」


 び、B隊員?わたしの言葉に反応してくれるのはうれしいのだが、そんなに壊れたレコードみたいに延々と歌ってくれなくても・・・。

 やっと終わったと思ったら次の曲は・・・

 

「♪や〜まはしろ〜がね〜 あ〜さひをあ〜び〜て〜 す〜べるすき〜の か〜ぜきるは〜や〜さ〜・・・♪」

 

 

 びび;?B隊員? いったいその選曲は?・・・ しかもまた延々と・・・。
 

 隊員Bはすごくまじめでいい人なんです。でもちょっとだけ普通の感覚とズレているような気が・・・。

 
宝剣山荘前より宝剣岳。                                同三ノ沢岳。いつか行ってみたいな。

 

 駒飼の池は夏でほとんど水はなく、やっとこさ乗越浄土に戻ってきた。

 ここで、「ようし、脱落者はいないか。番号、1!」とB隊員にふると、すかさず「2!」という答え。う〜ん、Bよ、ほぐれてきたじゃないか。合宿の成果が見えるか・・・


 
今日は昨日とうって変わっていい天気なので宝剣岳に登ることにする。山頂近くまでは普通に行けたのだが、最後に鎖場があり、そこはいままでの私の人生で味わったことのない光景だった。

 

「!!!」

 

 こ、腰が抜けた。いや、マジで。B隊員も昨日ここまで来て引き返したらしい。鎖場はプチ崖になっていて、足を踏み外したら谷底へまっさかさま、というようなファーストインプレッションだった。だがB隊員はすたすたと行ってしまった。彼は意外にそういう点では図太いところがある。

 しかし、わたしはつい「び、B隊員、申し訳ないけど俺、ここで待ってるわ」。と、根性のないのをカミングアウトしてしまった。なんという腰抜けの隊長であろうか。情けない・・・。しかし、やや間を置いてもう一度くだんの場所を見ると、なんとなく行けない事もないような気がしてきた。切り立ったように見えた崖も、万一踏み外したところで、すぐリカバれそうだ。意を決して行く事にする。そうだ、そういえばワタシは「超・高所恐怖症」だったのだ。観覧車に乗るのもいやなのに・・・。すったもんだの末、やっと宝剣岳山頂に着いた。

 

 
     宝剣岳山頂から伊那前岳方向

 


宝剣岳山頂の岩と木曽駒ケ岳

 

 11時過ぎに千畳敷に無事到着。車に戻ると、持ってくのを忘れたコンビニのおにぎりがちゃんと留守番をしてくれていました・・・

 昼食は駒ヶ根IC近くの洋食屋さんで駒ヶ根名物のソースカツどんをいただいて帰ってきました。B隊員、ごくろうさん!

 

今回の教訓:山小屋で寝るときゃ耳栓がいるな。

 

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