B型人間的新潟の投げ釣り ブログ HOME 更新情報 Amazon 楽天 Yahoo! JAPAN Google
夜の投げ釣りのヒント 私は夜釣りでの投げ釣りの経験は数えるほどしかないのですが、一般的に夜は昼間よりも大物が釣れる可能性が高いと言われています。 夜の投げ釣りにこだわったのサイトは、下記サイトが参考になります。
それから、夜釣りの魅力などについて書かれた文章をこちらに紹介させていただきます。 坂井勇二郎さんの文章がとても参考になるので多数引用させていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。 なお、原文から一部割愛、加筆、修正しているところもあります。図入りの詳しい解説は、ぜひ下記の資料をゲットしてください!
(前略)数年を経たある時、釣り人生を変える出来事が!
明るくなったから帰ると言うので、老人がスカリを引き揚げるとスズキやチヌがギッシリと入っていた・・。
後日その真偽を確かめるべく、再度釣行したのは言うまでもない。
釣りというものは、まずは昼間から始めるのが一般的であろう。初心者がいきなりワケも分からず夜釣りから始めても、 道具の扱いや身のこなしなどさまざまなところでトラブルが頻発し、釣りどころではなくなるだろう。ベテランでも、夜釣りに 慣れていない人は意外と思いどおりに釣りができないものだ。
しかし、昼間の釣りで道具の扱いも身につき、一連の動作が自然とできるようになったら、ぜひとも夜釣りにステップアップ してもらいたい。特に「大ものを釣りたい」と思ったら、夜釣りを避けては通れない。
夜釣りの魅力は、@大型魚が釣れる(小型魚が少ない)A夜行性の魚が釣れるB釣り場が静かで空いているC夏でも 暑くない、といったところにある。なかでも大型魚が釣りやすいのが一番の魅力であろう。
夜になると、昼間釣れていた小型魚がおとなしくなり、かわりに成魚が浅場に回遊してくる。漁港では、早朝から昼過ぎ までうるさかった港周りの漁船が、午後から夜中までは静かになる。そのため、神経質な大型魚も浅場に寄りやすくなる。
砂浜でも、昼間はジェットスキー、サーフィンなどさまざまなマリンスポーツに占拠されてしまうが、レジャー客も夕方には いなくなる。夜になって静寂が戻ると、やはり安心するのか大型魚が浅場に寄ってくる。また、産卵期には種の保存のため に夜間に産卵する魚が多い。これも夜に大型魚を釣りやすい理由のひとつだ。
真夏の炎天下の釣りは暑すぎて体力を消耗し、非常に過酷である。これも夕方になると海風が吹き、昼間とは一転して 涼しい快適な釣りが楽しめる。そのほかのメリットとしては、周囲が見えないので釣り人もあまり動き回らず、1ヶ所でどっしり と構えた釣りができる。釣りそのものに没頭できるのも夜釣りならではだ。
夜空の星や月を見上げ、、波の音を耳にしながら潮の香を嗅いでいると、五感が研ぎ澄まされ、自分が自然の一部である ことを認識できる。太古からの人間の遺伝子が目覚めるような、そんな感覚に触れられるのも夜釣りの魅力であろう。
竿、リール、クーラーボックス、サンドポールまたは三脚、水汲みバケツ。ほかにフィッシンググローブ(5本指出し)、雨具、 帽子、ヘッドライト(予備も)、手袋、メゴチバサミ、竿先ライト、サージカルテープ、シート、スパイクブーツ(磯や堤防)、ラジオ、 ナイフ、ストリンガー、タオルなど。 砂浜であると便利なのが一人用テント(荷物が湿気で濡れず、夜中に仮眠できる)。地磯や堤防ではライフジャケットを着用 しよう。「沖堤じゃないからかまわない」と面倒くさがらずに、陸っぱりでも着用するようにしよう。
夜釣りのススメ:前編/坂井勇二郎 ◆大物が釣りやすい 日中は小型のシロギスが数釣れるような場所でも、夜になると昼間よりひと回り大きなサイズがヒットすることが多い。 ベラ、カワハギ、フグ、メゴチ、エソなど様々な小魚たちは息を潜め、代わりにイシモチ(ニベ)、アナゴ、カサゴなど夜行性 の魚が顔を揃える。日中はウキ釣りでしか釣れないようなクロダイや、大型のスズキなどがターゲットとなるのも魅力だ。
◆涼しい 夏場、特に日中の釣りは過酷である。これに対し午後からは南風が吹き、日が落ちれば心地よい夕マヅメを迎える。 翌朝まで釣りをしても疲労度は昼間とは格段に違うのだ。
◆砂浜なら静かに楽しめる 日中に釣ろうと思っても堤防や岸壁はエギング、ルアー、サビキ、ウキ釣りなど様々な釣りを楽しむ釣り人が多く、のんびり と投げ竿を振ることができる環境にない。 そこで夜釣りとなるわけだが、夏場の堤防は夜も何かと釣り人が多く、さらに釣り人のマナーの悪さから、関係者以外立入 禁止、釣り禁止、夜釣り禁止の漁港が年々増えているのが現状。これらを踏まえたうえでのベストな選択が、”夜釣りの砂浜” なのである。 いっぽう砂浜も至る所にサーファーが進出し、投げ釣りが困難な場所が多い。しかも内湾ではウインドサーフィンやジェット スキーが行き交う。 つまり日中の海は投げ釣り師にとって非常に厳しい現状にあるのだ。「夜磯」というのもあるが、危険を伴うので十分に 注意が必要だ。
◆最適な時期 梅雨前の4〜5月と9〜10月が好シーズン。しかしこの時期は少々肌寒く、長袖シャツやトレーナー、透湿性のある雨具 といった装備が必要となる。7〜8月は多少湿気は高いものの、寒くなる心配がなく、夜釣り入門者には最適だ。
◆明るいうちに入釣する あらかじめ根やブイ(漁網が仕掛けてある)の位置を確認するために明るい時間帯に入釣すること。通い慣れている場所 ならまだしも、初めての場所は必ず下見をしておこう。特に夏場は海水浴場になっている場所もあり、遊泳区域を示すロープ やブイなどがあるので要注意。
◆2人以上で入釣しよう 磯に比べれば砂浜は安全だが、一人で入釣して事故があっては命にかかわることも。短時間だけだからと単独で竿を出す ときも装備は万全にし、無理な行動は慎もう。事故は、テトラに乗ったり初めての場所でいきなり夜から入釣するといった無理 をしたときに起こりやすい。
◆メリハリをつけて釣ろう 釣り始めてから午後8時ぐらいまでの間にはなんらかの結果が出ているはず。その後は朝まで起きていても、夜明け前後に 次の時合が訪れることが多い。無理をしても夜中に釣れるのはゲテモノばかりでいたずらに体力を消耗してしまい、せっかく の夜明け前後の時合に集中できないことになりかねない。 そこで、釣れなくなったら釣り場を休めるためにもいったん休息(仮眠)を入れることをおすすめしたい。夜中に一度起きて 投げてみると魚がいれば一発で食ってくる。反応がなければ再び仮眠し、朝の3時以降に再スタートすると効率がよい。なお、 潮変わりの時間帯は必ず押さえておくこと。
夜釣りのススメ:後編/坂井勇二郎 シロギス&マゴチの釣り方 ◆タックル&釣り方 竿は2本、リールはドラグ付きの投げ専用リールを用意しよう。堤防や磯の場合は三脚、砂浜の場合は1脚のサンドポール があるとよい。 釣り方は、シロギス、マゴチともに仕掛けを投げ込んだら、ときどき手前に動かして誘いを入れ、リールのドラグをフリーに して待つ。 浅場の場合、大型のシロギスやマゴチは最初のアタリで大きく動くことが多く、ドラグをフリーにしておかないとスッポ抜け やすい。また、本命魚よりエイやサメ、ゴテンアナゴなどの外道も多いのでドラグロックで待っていると大きなエイなら瞬時に 竿を持っていかれてしまうので注意しよう。
◆アタリ&取り込み 大きなシロギスやマゴチのアタリは、「ジャーッ」とドラグ音を響かせつつ、数m道糸を引き出してから止まる。いったん止 まったら、まだ、ターゲットが口にハリ(エサ)をくわえているかどうか確認するため、竿を手に取り、そっとテンションをかけ て聞いてみる。まだくわえていれば、「ススーッ」と動くので相手の引きに応じて合わせを入れる。魚が掛かったら、引きを 楽しみながら慎重に取り込もう。 シロギスの場合は取り込みは難しくないが、50cmを超えるようなマゴチの場合、途中の締め込みも最後の横走りも強烈 でスリリングだ。砂浜では竿を寝かせ気味にして一気にズリ上げたい。小磯では明るい時間に取り込むルートを考えておくと よいだろう。足元を波が洗うような低い磯なら、タモを使うよりも波に合わせて潮溜まりまで引きずり込むほうがよい。 以上が簡単ながら夜釣りの流れとなる。次にエサについて考えてみよう。
釣れるエサは何? 気になる夜釣りのエサについて
カタクチイワシ)、アジを塩で締めたものなどを使う。 夜釣りと日中の釣りエサの違いは、「見えるか見えないか」という人間の感覚に近い。 ただし魚は人間のように「暗闇ではほとんど見えない」ということはなく、正しくは「日中に比べると見えにくい」、「近くまで 寄らないと見えない」という状態ではないだろうか。 夜間活発に動き回る夜行性の魚は、暗闇でも見えやすい目の構造をしているだろうし、ベラやカワハギなどの昼行性の魚 はほとんど見えない状態になるなど、魚種によってもその感覚は異なる。 そこで「魚には見えない、見えづらい」ことを臭いで補い、遠くにいる魚にエサの存在を知らしめるという発想が必要だ。
シロギスのエサは動きと大きさがキモ エサを発見するわけだが、最終的にエサを口にするきっかけとなるのは、エサの「動き」によることが大きい。 通常の仕掛けに1cm前後にカットしたジャリメやアオイソメを付けた場合、そのままではただの肉片でしかなく、仕掛けを 海底に置いたままではなかなか食いつかない。しかし、この肉片を少しでも動かしてやると、近くにいるシロギスはすぐに反応 する。つまり「目」でエサの存在を確認しているのである。 ジャリメやアオイソメは、そのまま一匹掛けにすれば海底でウネウネ動き、エサが大きいことも手伝ってよりシロギスにアピ ールでき、動かさなくても食ってくる。ただしエサが大きいと先端だけかじられてハリ掛かりしないことが多くなる。 夜釣りではカットしたジャリメやアオイソメを捕食するような小型のシロギスは少なく、ターゲットは20cm以上となる。 当然魚の数が少ないため、回遊している大ギスにエサの存在をより広くアピールしなくてはならない。薄暗い海底に1cm のエサの欠片では、その存在を見逃されてしまう。 そこでシロギスを含めて小型魚が少ない夜釣りでは、アオイソメを1尾掛けにするのもひとつの方法となる。 そしてもうひとつの方法が、エサの存在を嗅覚によって知らしめること。つまり臭いによる集魚効果の高いエサ、イワイソメ (イワムシ)、チロリ、ストロー虫や袋イソメなどを使うことである。
イワイソメ(イワムシ)の集魚効果 数種類のエサを使っているとき、アオイソメで釣れたからといって、その後もアオイソメだけを使い続けるのが、はたして よい方法なのであろうか。 確かにこれまで夜の大ギス釣りや冬のスズキ釣りではアオイソメで相当数の魚を釣っている。しかし多くはイワイソメと併用 したときにヒットしており、アオイソメを単独で使ったときより明らかに実績が高い。 投げ釣りはコマセを撒かないため、「集魚効果」という概念はないが、イワイソメの集魚効果は釣り人が思っている以上に 絶大ではないかと感じている。水深が5m以内の浅い海では、よりその効果が高いように思われる。
食いの悪いエサも必要
では最初から「イワイソメだけ、もしくはチロリだけを使えばよい」ということになるかというと、現実の釣りはそう単純では ない。 イワイソメから釣り始めると、近くにたくさんいる魚、多くの場合はフグがすぐに集まり、さらにエイやサメも寄ってくる。 フグの場合、フグがフグを呼び、入れ食いとなって本命が狙えなくなる。 また、ゴンズイばかりハリ掛かりしたり、チロリではチャリコ(小鯛)ばかりとなることもある。このようなときは、少し食いの 悪いエサ(この場合はアオイソメ)を使い、外道のすき間を縫うようにして大ギスを釣らなければならなくなる。 さらに他魚がうるさいと必然的に打ち返しが多くなり、水深の浅い静かな場所では、度重なる仕掛けの着水音に大ギスが 警戒心を抱いてしまう。そのため釣り場を落ち着かせるためにも、食いの悪いエサとの併用が得策だ。 ただ、アオイソメがいつでも食いが悪いかというとそうでもなく、アナゴが多いときや小型のシロギスが食っているときは アオイソメのほうが餌食となりやすい。そのため、この場合の食いの悪いエサはイワイソメやチロリということになる。つまり、 アオイソメ、イワイソメ、チロリなど複数のエサを用意しつつ、当日のエサ取りの状況を踏まえて何をどのように使っていくの かを考えながら釣りを組み立てていく必要がある。
身エサの使い方 マゴチ狙いの場合は昼夜ともにアジやイワシなどの生きエサや切り身などの身エサを使用している。ヒラメ狙いの場合は 生きエサを使わないと釣れないが、マゴチは雑食性のため様々なエサで釣ることができる。 そしてここで高い集魚効果が期待できるエサが、サンマ。それも開きにして水分を抜き、干からびた状態がベスト。 サンマの切り身を使い始めた頃は、「生の新鮮なものから短冊に切り出したほうが、食いがいいだろう」と人間的な発想で 使っていた。しかし塩で締めて使っているうちに「水分を切って脂分が濃縮された(黄色くなる)切り身」のほうが魚の寄りが いいようである。
身エサの使い分け
その後、生きエサ、丸身の魚(一尾丸ごとハリに刺すエサ)、開きの切り身と、身エサも使い分けるようになった。そして、 この身エサも虫エサ同様「集魚」と「食わせ」という役割をはっきり分けることができる。「サンマで寄せて丸身エサで食わせ る」というテクニックだ。 サンマの切り身だけだと、ウツボや長モノの食いが立つので、これらがうるさいときは丸身のエサに切り替える。 マゴチも50cm未満だと切り身も丸身エサも遜色なく釣れるが、大型ほど丸身エサに掛かるような気がする。しかし大型 狙いだからと丸身エサだけ、生きエサだけで釣っていると集魚効果が感じられずに、たまにイカにかじられるだけのさび しい釣りとなる。 サンマの切り身はたちまちウツボやエソ、フグなどの外道を寄せることになる。しかし時間はかかるものの明らかにマゴチ も寄せており、6時間後、ときには12時間後にヒットしたということもある。 このように虫エサの使い分け同様、マゴチ狙いでも複数のエサを併用することが釣果アップに繋がるのでぜひ自分なり に効果的なエサの使い方を考えて夜釣りにチャレンジしていただきたい。
館山市坂田のマゴチ/坂井勇二郎 その昔、シロギスを狙いに坂田の小磯に夕方入釣したときのこと。何かに追われたのだろう、潮が洗う磯にイワシが飛び 上がってきた。そこで「これはいい活きエサだ」と、すぐに背掛けにして放り込むと数分後にドラグが「ジージー」と。これが 47cmほどのマゴチ。続いて2度アタリがあり、こちらは食い込まず空振り。こんなこともあるから釣りはおもしろいのだが、 はたしてこういう場面で実際にイワシをつけて投げるという行動を何人の人ができるだろうか?「なんでもやってみなければ わからない」という好例になった出来事だった。
今度は同場所でYさんとマゴチ狙いで竿を出していたときのこと。Yさんは人間が食べたくなるような鮮度のよいイワシを エサにしていた。私はサンマの開きを短冊に切って塩で締めたカラカラの干からびたような切り身。これはどう見てもYさんの エサに来るだろうと思っていたが、結局私が40cmクラスを2度バラシ。Yさんはボウズどころかアタリすらなし。こんなことも あるんだなあと。もちろんこの逆のパターンもあるので、やはりエサは数種類用意するのが無難なようである。
シロギスと灯りの関係/坂井勇二郎 今から30年ほど前、長崎県五島の某入り江の最奥部にある桟橋で竿を出していたときのこと。この桟橋には常夜灯がある ので夜も明るく、非常に釣りやすい所である。相棒と2人、グラスの振り出し竿を遠近に各2本ずつ、計4本入れて大ギスの 回遊を待っていた。すると竿先ライトが激しく揺れて24〜26cmの良型シロギスの入れ食いが始まった。オモリは10号。ヒット ポイントは約15mと、アタリも引きも強烈でまさに至福のとき。魚を外しているうちにもう1本の竿にアタリが出て・・・・・・を 繰り返しているうちにいつしか2人とも1本竿体勢に。
常夜灯の光が届く半径20mから手前は明るく、その先は暗闇。暗闇の部分で待っていてもアタリはなく、サビいて明るい部分 に入った瞬間「グイーン」というアタリ。そう、明らかに常夜灯にシロギスが集まっていたのだ。入れ食いは30分ぐらいで終わり、 28cmを頭に2人で30数尾。当時の五島や対馬ではめずらしくない釣果ということもあり、「小さい、小さい」と不満を漏らし ながらの釣りだった。(なんと傲慢で身のほど知らずだったのだろう)。しかし現在の五島のシロギスの少なさに「あの頃はよ かった。今では考えられない」という、懐かしい記憶でもある。
この経験から、夜間は明るい場所を意識するようになった。九州の離島も小さな入り江が大規模な港に様変わりし、良型の シロギスが大漁に入り込むなどということは夢物語となった。その代わり、夜中に大きな港に行って煌々と照らす港内に仕掛 けを入れると、15〜18cmクラスが小さなアタリでポツポツ釣れる。
また、浅い浜であれば夏の満月の夜はそこそこ明るい。そんなときは浜からシロギスが数釣れるし、大ギスも浅い場所のほ うが光が届いているせいか沖より手前で釣れることが多い。道路際にある砂浜は、道路の常夜灯の光量が多く、夜間もずっと 明るいため、好ポイントとなる。もちろん、水深が浅い所はシロギスの警戒心が高まるので、音には気をつけて軽いオモリで 静かに釣ることが大切である。
坂井勇二郎さんの著書:「投げ釣り―波に憩う魚と遊ぶパスポート」
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