B型人間の海外歩き:中国編 ブログ HOME Amazon Yahoo! JAPAN Google 1991/8/10 西安
8/10のAM4時過ぎ、ようやく西安駅に到着しました。
陳さんが私のために宿を探してくれるというので、西安駅を出て彼女の後をついていきました。
西安駅を背にまっすぐ道を歩いていくと、十字路を右に曲がりました。 どうやらバス停を探しているようなのですが、陳さんも久しぶりに西安に来たようで、忘れてしまったらしいのですね。
目的のバス停が見当たらないようで、道をずんずん歩いていくと、交差点をまた右に曲がりました。
さらに歩きますが見つかりません。今度はつきあたりをまた右に曲がりました。私は直感的に「ああ、一旦駅に戻るんだな」と思いました。碁盤の目状の街を歩きながら3回右に曲がれば元の場所に戻るからです。しかし・・・
西安駅前に来ると彼女は言いました・・・
「あら?駅に戻っちゃったわ」
さも意外なことが起こったような口調でいうではないですか! この出来事があったんで、やっぱりあれは人類共通なんだなと思いました。
ようやくバス停を見つけ、バスに乗ることができました。
結局西安空港近くの陳さんが泊まるところの近くのホテルに泊まることになりました。一泊50元(当時のレートで約1250円)だったのですが、このときの1ヶ月の中国旅行では、結局これが一番高い宿泊料でした。
ホテルに荷物を置き、陳さんの友人の王さんと一緒に朝食を食べに出かけることにしました。
中国の朝食といえば、揚げパンが定番ですね。 揚げパンを豆乳に浸して食べます。
その後、1時にまたホテルの前で会う約束をして彼女らと別れ、部屋に入りました。 ツインの部屋をひとりで借りて、「これでやっと中国に来てからプライベートな夜を過ごせる」と思ってリッチな気分に浸っていたら、同室のお客らしき人が入ってきました。なんだ、オレだけじゃなかったのかと思っていると、その50歳くらいのおじさんが中国語でなにやらまくしたてています。なんと言ってみようもないので、紙にこう書いて見せました。
「我是日本人、我叫○○○○」
するとわかってくれたようで、そうか、お前はなかなか字がうまいなと誉めてくれました。そのおじさんはウルムチの出身でした。私に職業を訊くので学生だと答えると、大学生か、とさらに訊いてくるので、××大学と紙に書くと、「××大学?おお、知っているぞ」といってくれ、うれしかったのを覚えています。 部屋のベッドで横になっていると、陳さんと王さんが細長いスイカのような果物を持ってきてくれました。味はまったく日本のスイカと同じでした。
1時になり、陳さんと「碑林」という陝西省の博物館に行くことになりました。
ただ、その前にウルムチ行きのチケットを買わなければならないので販売所に連れて行ってもらいました。
販売所に入り、陳さんに切符の購入をお願いしたのですが・・・
なんと運悪くウルムチで国内の会議があるので、16日まで硬臥(2等寝台)は取れないというのです。 しかし、1週間も西安にとどまってはいられません。ウルムチまでの正規の価格は140元(約3600円)ほどです。 仕方ないので、販売所に入ってからしつこく声をかけてきたダフ屋のオヤジから買うことにしました。最初は300元といっていたのですが、陳さんが「高すぎる!」といってくれて230元(約5800円)まで安くしてもらいました。私ひとりだったら300元で買っていたと思います・・・ 私は陳さんへの感謝の気持ちでいっぱいでした。そこで、 「I will never forget your kindness」というと、 「Never mind!」と笑っていってくれました・・・。
チケットも手に入り、「碑林」(陝西省博物館)へと向かいました。
中はこんな感じでした。
永久に文章や書画を残すため、このように石に文字を刻み込んだのだそうです。 ほかにも書道や唐代の出土品、敦煌の出土品などがありました。 書道では元首相の大平さんのものが飾られていました。
って、当時の日記を見ながらこのページ作ってるんですけど、10年以上前のことってまるで覚えていないもんですね。日記のよさを思い知りました。
博物館から出てきて歩いていると、食堂があったのでそこで働いている少年をついパチリと撮ってしまったのです。
すると、それを見ていた陳さんがいいました。
「Isn't it impolite?」
あちゃ〜、確かにおっしゃるとおりですね。でもはっきりとモノをいうその態度に感心してしまいました・・・
暑い中あちこち歩き回ったので二人とももうヘトヘトになってしまいました。陳さんの宿のところまでくると、ちょっと待っていてといって彼女は行ってしまいました。 10分ほど待っていると、王さんと、その仲間の楊さん(私より2コ上の男性)が出てきました。陳さんは疲れてしまってもう寝ているというのです。 楊さんに自転車の後ろに乗せてもらい、私の宿まで送ってもらいました。 明日は日曜日なので、陳さん、王さん、楊さん、私の4人で西安の郊外の観光地を一緒に見に行くことになりました。 街は「むか〜しの日本はこんな感じだったんだろうなあ」と思わせるようなレトロな雰囲気なのですが、知り合った皆さんの暖かさに、ひたすら感謝の私でした。
Copyright(c) B・Y.All rights reserved. |