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1991/8/11 西安

 

8/11、陳さんとその友人の王さん、楊くんに、西安郊外の観光ツアーに連れて行ってもらいました。


高速道路を走ります(バスからの眺め)。「中国にも高速道路があるのか・・・」と思いました。

 

まず最初に、項羽劉邦が出会った場所の「鴻門」というところに行きました。

 

 

 「紀元前206年12月、楚の覇王項羽がこの地で劉邦と宴会(会談)した」と書いてあるようです。

 「項羽と劉邦」という司馬遼太郎の小説を、私は30歳を過ぎてから読みましたが、この頃は世界史で名前を知っていたくらいでした。その小説には「背水の陣」や、「四面楚歌」といったことわざの由来の故事が出てきます。自身の能力はあるけれど他人に冷たい人間であった項羽より、自身の能力はなかったけれど人間の器が大きく有能な部下に恵まれた劉邦が、項羽に負け続けながら「漢」という国をいかにして建国したか、ということが興味深く書いてあります。面白い本でしたよ。

 

 

 

お次は秦の「始皇帝の墓」へ。

 

 

 墓自体が高さ70mほどの小山になっています。写真は山頂からの眺め。始皇帝はこの山の地下深くに埋められていて、そこは水銀で海や川が作られている、と一緒に行った王さんが教えてくれました。まあ、それは伝説なのでしょうけど・・・

 

 

 

続いては本日のメインイベントである「兵馬俑」を見に。

 

 

 

 あれれ?当時の写真を探したのですが兵馬俑の写真がありません。どうやら撮影禁止だったようです。後ろの体育館のような建物の中にありました。実際の画像はコチラに。

 

 

 

 

 

 このあと昼食となりましたがその前に、近くの公衆トイレに行ってみました。中国のトイレ事情というのはですね、カナリひどいです。最近でこそ大都市部では良くなっているのでしょうが、地方の公衆トイレなどはあまり変わっていないのではないでしょうか。

 楊くんに連れて行ってもらったのですが、誰も掃除をしないらしく、恐ろしい臭いがします。小用の方はおしっこが流れていかず溜まるだけ。の方は地面に細長く開いている穴に後ろ向きになってするのだが、壁等は一切なし(これが中国の公衆トイレ)。しかも、穴に落とされたブツは長いこと撤去されていないものと見え、長大な山脈を形成しているのでありました。

私が「コリャたまらん(xx)」といってトイレから出てくると、楊くんも後から出てきて首を振りながら言いました。

 

 

 

Terrible Smell・・・
(ひどい臭いだ!)

 

 

中国人にしたって臭いものは臭いわけですよね。

 

 

さて、昼食を食べて、一息ついてから今度は「華清池」というところに行きました。

  

 ここはその昔、唐の時代に楊貴妃玄宗皇帝が展開したラブストーリーの舞台であり、楊貴妃はここで水浴びしたそうです。

 この地内には「五間庁」という、西安事変蒋介石が襲撃に遭った場所もありました。

 華清池がある一帯は、私の実家のある街の山の雰囲気に似ていてなんだか安らぎました。

 一番左のTシャツの後姿の人が楊くん。

 

 

この山の中腹で、すごいものを見つけました。

 好きな四文字熟語を選ぶと、その場でオジさんがその字を書いてくれるのですが、その字がとても面白いんですね。

 私は「福寿康楽」という字を書いてもらったのですが、「福」という字の上部が小鳥になっていたり、「寿」という字のなかの点が桃になっていたりと、茶目っ気があってとても素敵でした。

 しかも、この絵文字を書くスピードが尋常な速さでなく、四角い木片のようなもので迷うことなくサッササッサと書いていくのです。1枚書くのにかかる時間は1〜2分ほどだったでしょうか。

 


これぞ中国四千年のワザ

 

 そんなこんなで西安郊外ツアーもおわり、街に戻って夕食にしようということになったのですが、皆さんが私を日本食の食堂に連れて行ってくれました。

 「まみこおべんとや」というお店でした。

 私は「和式牛肉飯」というものを食べました。牛丼が出てくるのかと思ったら、ちょっと違って牛肉とピーマンとジャガイモを炒めたものがご飯の上に乗っていました。

 食べてみると、久しぶりに味わう日本の味で、生き返るようだったのを覚えています。

 こんなにうまいのに、他のみんなは口に合わないのか食べ残しています。「もらっていいか」と訊くと、「どうぞどうぞ」というので私がうれしそうにガツガツ食べると皆笑っていました。

 

 知り合ってから四日間ずっとお世話をしてくれた陳さんは明日から華山に行くというのできょうでお別れになってしまいました。ほんとに陳さんのおかげでどれほど助かったことか。大いにお礼を言い、日本に帰ったら写真を送る約束をして別れました。

 

 

 本日も昨日と同じホテルに宿泊。今夜の同居人は30歳くらいの中国人。私が洗濯物を干そうとヒモを部屋の中に渡していたら、「こうした方がいい」としばるのを手伝ってくれました。それにしても、中国の人はおせっかいなほど他人に関わりを持とうとする。中国人のコミュニケーション力に感心するとともに、うれしさを感じました。

 明日は楊くんと王さんがまた市内の観光に連れて行ってくれるそうです。ありがたい限りです。

 

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