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1991/8/19 カシュガル→タシュクルガン(パミール高原)

 

 今日はいよいよパミール高原を通り、パキスタン国境の町タシュクルガンに行く。しかし肝心なときにカメラの電池が切れるなんて・・・

 今回の旅では、なんとしても中国の「一番端っこ」まで行ってみたいと思っていた。今日行くタシュクルガンは中国の西の外れの街だ。一泊してトンボ帰りしてくるつもりだ。

 

 12:00発と言われ、朝から郵便局に行ったり銀行に行ったりして忙しく、チケットもぎりぎりに買ってやっと間に合った。と、思ったら1号車はいっぱいで乗れず、1時過ぎにやっと2号車が出るな、と思ったら今度はパキスタンに帰る人たちでいっぱいで乗れず、結局乗れたのは2時半発の3号車。いいかげん中国のペースにも慣れてきたので怒る気にもならない。

 左の写真は手前の眼鏡の男性に後日いただいたモノ。バスターミナルにて。写真中の背の高い人はパキスタンで「2番目」に背が高い男性とのこと。2番目というあたりが本当っぽいような、ウソっぽいような・・・


(C)手前の眼鏡の男性

 

 

 カシュガルは30度くらいの暑さだが、走り出すと意外に涼しい。バスはカシュガルを抜け出し、荒野の中をひたすら走り続けた。

 2時間ほど走った頃から次第に山岳地帯に入ってきた。

 



 

 赤茶色の禿山が断崖になって川沿いに延々と続いている。断崖はきれいな断層になっていて、地学の教科書に出てきそうな風景だ。前述の通り、このときはすでに私のカメラの電池は切れており、左の写真は森尾君のもの。



          (C)森尾君
 

 

 

 

 4時間ほど走ったところで検問があり、バスを降りられたので森尾君に周囲の風景をカメラで撮ってもらった。検問に並びながらカメラの電池がなくなったことをボヤいていると、上述の「(C)手前の眼鏡の男性が、どんな電池だと訊いてくるのでリチウム電池だというと、なんと懐中電灯のやつがあるからくれるという。

 おお!なんということだ!こんなラッキーなことがあるなんて!その人はカメラのフィルムが少なくなったというので、代わりにさしあげた。いや〜助かった、これで山の景色が思う存分撮れる。


検問所にて

 

 

 

 検問所を抜け、またガタゴトとバスは進む。しばらくして、この地域で最大のコングール山(7,719m)が見えてきた。

 

 
雪をかぶっているのがコングール山

 

 すごい。こんな山は見たことがない。まさに天までそびえているかのようだ。山頂部は新雪に覆われている。バスはコングール山のふもとを大きくぐるりとまわるようにして通り抜けた。



  
ひたすら岩山を左右に眺めながら進んでゆく。右の写真は(C)森尾君。

 

 コングール山を離れると、次第にパミールの高原地帯に入ってきた。

 

 
羊などが放牧されている、のどかな風景。右はムズターグ・アタ山


 荒地や草原が広がり、小さな高山植物が地面にへばりついている。これがパミール高原かと感慨にふけった。ところどころで羊や牛やヤク、馬などが放牧されており、すごくいい雰囲気だった。

 そして、時間によって色が変わるといわれるカラクリ湖の脇を通った。カラクリ湖の向こうにはこれまた7,000mを超えるムズターグ・アタ山がそびえ、とても美しい。


 


これは翌日の写真。ムズターグ・アタ山とカラクリ湖。(C)森尾君

 

 

 そしてガタガタ揺られること9時間、やっとタシュクルガンに着いた。着いたのは夜の11時過ぎ(日本と同時刻)だったが、まだうっすらと明るかった。そりゃそうだ、こんなに西にあるのに日本と同じ時間じゃあ。

 それにしても、カシュガルからここまで来た道の景色は本当にグレートで圧巻だった。一緒に来た日本の人たちとレストランで軽く夕食を取り、この日はさっさと寝た。

 

   

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