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1991/8/15 ウルムチ

 

 AM8:00ウルムチ駅着。

 「列車の中で知り合った段さんが一緒にホテルを探してくれ、紅山飯店というホテルに泊まることになった。他に待っている人がいるにもかかわらず、私を先にチェックインさせてくれた」

 日記にそう書いてあるのですが、こうした中国人の親切心、本当に頭が下がります。「日本が豊かになって失ったもの」というのはこうした思いやりやコミュニケーション力なのではないかな・・・

 

 

 右の写真は紅山飯店前付近。後ろに見える岩山がウルムチ市の中心にある紅山。

 部屋に荷物を置き、中国銀行で両替をして中国民航へと向かった。

 中国民航は中国の航空会社だ。ここでこれから向かうカシュガルへの切符と、後日帰国するためのウルムチ→広州の切符を購入するつもりだ。

 来てみたら日本人がいっぱいいてほっとした。その中に同じくカシュガルに行くという人がいるので一緒に行くことにした。

 彼は先に並んでいて、切符を入手できたようだ。明日の16:00にこの待合室で落ち合うことにした。そう約束した後、彼は別のホテルなので先に帰ってしまった。そのときはまだ切符購入待ちの列の後方で、私は切符を手にしていなかった。「明日の切符がなかったらまた考える」と彼に言いたかったのだが、もう彼は行った後だった。

 なぜなら、中国の交通機関の窓口は非常に能率が悪く、おまけに顔の効く連中が割り込んで先にチケットを取ってしまうので、「オレの番のときにはひょっとしたらないかも・・・」と悪い予感がしたのだ。そして、、、

 

 

 

Yくん、悪い予感が大当たり!(XX)

 

 

 

 「没有!」
(メイヨー!)

 

 

 必殺の言葉が返ってきた。「没有」は中国を旅行していると毎日必ず2、3回は耳にする言葉で、要するに「ない」という意味だ。いつもながら、こっちが必死になってモノを探したり買おうとしているときにこの言葉をふてぶてしい顔で言われると本当に腹が立つ。

 そういうわけで、仕方ないのでカシュガル行きの切符はあさってに延ばすこととなり、先ほどの彼との約束は反故にせざるを得なくなった・・・。ウルムチ→カシュガル、ウルムチ→広州、合わせて5万円弱の出費、カナリのボディブローだ。まあこれでデカイ出費は最後だからよしとしよう。

 

 

 それから、今日興味深かったのは同じホテルに泊まっている定年を過ぎた日本人のおじさんだ。この人、背は小さく中太り、白髪混じりの無精ヒゲが顔を覆い、顔は小さい丸顔。何者かと思ったら、日本にいてもつまらないし、外国の方が生活に金がかからないからずっと外国を旅しているのだという。

 訊いたら、主に行ったのは中国、インドなどで、これからまたパキスタン、インド、タイ、マレーシアなどずっと周るのだという。このおじさん、実にいろんなこと、旅行中の出来事、名所、旅行のテクニックなどを淡々と語ってくれて面白かった。こんな人に出会ったのは初めてだ。

 今日はこのおじさんを入れて総勢7人(おじさん以外は日本人学生)で豪華な中華料理を食べに行った。中華料理は大勢で行ったほうがいろんなものが食えるし、しかも安い、とおじさんは言った。

 実際、振り返ればこの食事がこのとき1ヶ月の中国旅行で一番豪華で美味しかった。しかも、7人で割り勘にしたら日本円で500円しないのだ。日本でこれだけ飲み食いしたら楽に4、5千円するだろう。ああ、うまかったなあ。

 

 明日は「天池」という山の上の湖へピクニックに行く予定だ。

 

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