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毛無山〜十二ヶ岳〜節刀ヶ岳〜鬼ヶ岳〜雪頭ヶ岳
 
(山梨県富士河口湖町付近)

 

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当日歩いたコース
節刀ヶ岳
↓↑
   根場入口バス停 ← 雪頭ヶ岳 ← 鬼ヶ岳 ← 金山 十二ヶ岳 毛無山 ← 毛無山登山口バス停
休憩含み、全行程約7時間半。 赤い矢印部分は、登山地図で難路とされている箇所。




山と高原地図:富士山



昭文社(MAPPLE)の登山地図、「山と高原地図」一覧表



 〜山の便利グッズ〜 


ヘッドライト


ホイッスル


双眼鏡


登山用ソフト水筒


コンパス


サバイバルシート


バーナー


コッヘル類


トレッキングストック


ウエストポーチ


登山用時計


救急用品


 
 

 2010年8月8日、山梨県の河口湖の北側に位置する十二ヶ岳周辺の山々をひとりで歩いてきました。

 それでは当日の日記です。久々の山行日記なんで長くなってしまいました。よろしければご覧ください。

 

 

 

 国分寺の自宅を5時前に出て中央線と富士急行を乗り継ぎ、7時過ぎにようやく河口湖駅着。気温は23度ほどで、思ったよりも涼しくて助かりました。

 ここからバスで毛無山登山口に向かいます。

   

   
 

 バスの車窓から、今日歩く山が見えてきました。左のとんがってる山が十二ヶ岳。

 このあたりの山は、高いところでもせいぜい1700m弱。この時期ならホントはもっと標高の高い山に行くのが常識なんですが、今回は家庭の事情で車が使えず、しかも日帰りで電車で行ける範囲ということでこの山域に目をつけたという次第。




 

 そろそろ目的地に着くころかな・・・と思っていると、次のバス停のアナウンスが入った。

 ところが、私が降りるつもりでいた「毛無山登山口」バス停は、どうもこのバスは停まらないらしい。路線は合っているのだが、運行車種が違うようなのです。

 しかし、そこは地方のバスの融通が利くいいところ。バスの運転手さんは「ああ、毛無山の登山口ですね」というと、快く停めてくれた。まったく自分の調査不足であり、海より深く反省である。




 時刻は8:00ジャスト。それではしゅっぱーつ!

 

 

 マイナーなコースだからなのか、季節はずれだからなのか、だ〜れもいません。

 ひとりであちこちほっつき歩くのが大好きな性分の私ですが、こう誰もいないとやはり張り合いがないというか、さびしいもんです。今日はお供の長男もいないし(子離れできないアホ親)。

 

 この山行の直前、岩崎元郎さんの「山登りの作法」という、登山の入門書を読みました。

 私は以前にも岩崎さんの解説書は読んだことがあったのでかなりダブっていた部分も多かったのですが、それでも自分の見落としていた基本事項もあったりして参考になりました。

 子曰く、「学びて時にこれを習う、またよろこばしからずや」ですね。


山登りの作法/岩崎元郎
 



樹林帯を抜けて毛無山山頂が近づいてくると、花々が咲き誇っていました。

    


富士山をはさんで左に河口湖、右に西湖が見えてきます。

   

 9:30、毛無山山頂着。富士山は上の写真のように雲がかかっていてきれいには見えません。

 晴れていれば、素晴らしい眺望の展望台です。

 

 ここで軽く食事を済ませ、本日のメインイベントコース、毛無山〜十二ヶ岳の登山道歩きへと向かいます。

 毛無山から十二ヶ岳の間には一ヶ岳、二ヶ岳・・・と、十二のピークがあり、そのノコギリ状の尾根道を歩く登山道があるのです。ただし、昭文社の登山地図では難路扱いとなっています。

 右写真奥の山が十二ヶ岳。

 

 

 歩を進めると、割とあっけなく一ヶ岳の立て札が現れました。

 

 樹林帯の尾根道を歩いていきます。特に面倒なところはなく、普通の登山道です。

 しかし、誰もおらんな。

 

 

 二ヶ岳。問題なく通過。

 

 三ヶ岳も難なく通過〜。異常な〜し。

セミ君以外は生命反応な〜し。

 

 

 ロープのある下りが現れました。でもまったく問題なく通過。

 

 四ヶ岳。ここは眺望が一気に開けます。素晴らしい展望台です。

 

 

 
   四ヶ岳を過ぎると、急降下となります。
 

 

 ここまで、私はダブルストックを突き突き歩いてきました。何せ歩きなれてないもんで、2本足で歩くより4本足のほうが楽なのです。

 しかし、このロープ場に臨んではもはやストックは用をなしません。というわけでストックは収納。

 

 更にロープ場が現れますが、特に難しいところではありません。

 


(そうです、ワタシが五ヶ岳です)

 あなたが五ヶ岳さんですか。

 

 五ヶ岳からは登りになります。四ヶ岳でストックをしまっちゃったんで疲れる;

 

 

 ハアハア; やっと六ヶ岳。 ツカレタ;・・・

 

 やっと少し楽な道になった。四ヶ岳のあとは展望もありませんが、時折ブナの大木なんかもあったりして、山の中にいるなあという気にさせてくれます。

 

 

 ちょっと下って七ヶ岳。立て札は大きな岩の前にありました。

 

 また登り。いや〜、ストックもしまっちゃってるし、登りがキツイことキツイこと(軟弱な)。

 まだ誰にも会っていません。あと、案外涼しくて助かりました。曇りだったからかな?

 

 

 ハアハア; おお! ついに八ヶ岳山頂に着いた! どうりでキツかったわけだ。八ヶ岳山頂をひとりじめ。

 (たぶん有名な八ヶ岳とは違います)

 

 面倒な箇所には必ずロープやクサリが設けられています。

 

 

八ヶ岳から九ヶ岳はすぐに着いちゃいます。だいぶ進んできたな。

 

 しかしね〜、よくまあこのか細い尾根に道がついてるもんだ。

 古来どれくらいの人がこの道を歩いてきたんだろう。

 

   
    そしてここからロープの登りが続きます。

 
ロープ ロープ!

 
ロープ ロープ!
 

・・・ って、オレはジョー樋口じゃねえっちゅーの!
 

 

十ヶ岳は遠いなあ、まだかなあ・・・と思いつつ歩いていくと、十一ヶ岳が現れた。十ヶ岳は気づかないうちに通り過ぎちゃったみたい。

 

 十二ヶ岳が間近に迫ってきた!

 

  
  そして、ここからが本日のメインイベント、十一、十二ヶ岳のコルの通過となります。

  まずは長い長いロープを伝って下ります。

 

  
  いや〜、このロープは長い。ホントに長い。山道でこんなに長いロープ場は記憶がないぞ。よくこんな長いロープ持ってきて設置してくれたもんです。
 

やっと下りた。

 

 そして現れるのが、名物の吊り橋。

 

 

 橋の入口には、「ひとりずつ渡れ」という看板が。

 今時、こういう命令口調はかえって新鮮です。鼻ヒゲをたくわえた、羽織ハカマのおじさんに言われているような気分です。

頑固な明治人の気骨のようなものを感じます。

 はい、ひとりなんで渡らせていただきます・・・

 

 

 

 長さは10mほどでしょうか。ステンレスの板でできています。谷底から橋までの高さは3、4mってとこかな?高所恐怖症の私でも怖くはない程度の高さでした。

 もうちょっとハードな環境を想像していたのですが、ワタシ的にはそれほどでもありませんでした。

 でも、わざわざこのマイナーな登山道のために、この橋を設置されたご努力には敬意を表します。

 


   さーて、ここから十二ヶ岳の登り。ぽっこり突き出た山なので、当然急登の連続となります。

 

急登!

 

 急登!

 

 急登!

 


(もう疲れたよ;)

 急登!
 

う〜ん、こんな急登って、とってもキュート♪

って、

全然キュート♪じゃないわっ!

いや〜、キツイ(XX) もう一歩一歩足を踏み出すのがやっと。

こんなトコ、普通のおばさんとか登れるのか?

 

十一ヶ岳を振り返ったところ。

いや〜、すごかった。アスレチックコースを何周もしたような気分。

 

   

 そしてやっとこさ急登を登り終え、十二ヶ岳山頂到着。11:17分。

 

    ここでようやく本日最初の登山者と会いました。西湖の展望がいいですが、富士山は残念ながら雲の中。

   さて、ここで本日の登山をやめるつもりなら、ここから桑留尾というところに下山するエスケープルートもあったのですが、まだ行けそうだったので更に進むことにしました。あとで大変なことになるとは知らずに・・・

   小休止し、11:25出発。今度は鬼ヶ岳方向に向かいます。とりあえず金山という山を目指します。


(鬼ヶ岳)
 

 やや行くとまたロープ。これで何ヶ所目だろう。まあ小山を登ったわけだから今度は下りる番だ。

 ところがだ。

 体勢がやや傾いたのだろう。ザックの脇ポケットに入れていた500mlのペットボトルが、ポトリと右側写真の谷へ落ちてしまった。

 幸い谷は浅かったので取り戻すことができたし水の予備も十分だったのだが、ちょっとあせった。

 

 

 本日最初のハシゴが現れました。

 

 十二ヶ岳を下りきってしまえば、あとは普通の登山道になります。

 夏草が生い茂って、登山道が隠れそうなところもありました。

 

    金山山頂が近づいてくると、蝶の乱舞が見られました。下写真のアサギマダラはあちこちに。

 

    クジャクチョウもいました。現物を見たのは初めてだったかも。

   小学生の頃の夏休みの自由研究といえば、昆虫採集が定番でした。虫網を持って蝶を追いかけた、あの日・・・

   今はもう蝶を捕ることはありません。撮るだけです。


   そして金山山頂着、12:05。

 

 

    金山はまったく展望もなく、単なる登山道といった感じ。看板がなければ山頂ということもわかりません。

   ここから、本来のルートからはちょっと外れるのですが、せっかくなので近くの節刀ヶ岳へ寄り道することに。


   15分で節刀ヶ岳山頂。

    登山者のグループが陣取っていました。大石峠方面から来たとのこと。節刀ヶ岳に来るなら、2時間ほどの登山で来れるようですし、いいハイキングコースでしょうね。親切そうなオバサマに、私も写真を撮ってもらいました。


毛無山〜十二ヶ岳の山並み。この尾根を伝ってきた。


鬼ヶ岳方向。今度はこの山並みを歩く。

                   ホントはこの↑間に富士山が鎮座ましますはずなんだが・・・

 

  12:30節刀ヶ岳発。

次なるチェックポイント、鬼ヶ岳を目指して歩いていきます。

このあたりの山域は、左のレンゲショウマがポツリポツリと咲いていました。ポップで森の妖精のようです。

 

まったく普通の樹林帯の登山道です。

面倒なところはありませんが、展望はありません。

 

1:10、節刀ヶ岳から40分で鬼ヶ岳着。 

   鬼ヶ岳の名前の由来となった岩があります。


節刀ヶ岳と、鬼の角岩。


十二ヶ岳と、鬼の角岩。


    さて、この鬼ヶ岳にて本日の登りはひとまず終了。いや〜、なんたって毛無山〜十二ヶ岳のアップダウンのキツかったこと。

   下りに備えて靴紐を締め直し、ヒザサポーターを装着しました。私が使っているのはこちらのSサイズ。案外足が細いんです。

   鬼ヶ岳1:20発。

ほどなく、この日のコースで一番長いハシゴがありました。

 

1:32、雪頭ヶ岳着。

 

   登山地図には、雪頭ヶ岳は「お花畑(絶景地)」とあったので、期待していました。その絶景は、コチラッ!

 


お花畑は? 富士山の絶景は?

 まあね、今日は曇って仕方なかったですね。お陰で涼しくて助かったけど。お花畑はいつ頃の季節がいいんだろ。


ホタルブクロ


ヤマユリは大振りな花を目いっぱい開いていました。


   さて、あとは展望のない樹林帯をふもとまで下るだけ。雪頭ヶ岳からふもとの根場(ねんば)まで、コースタイムで1時間50分もかかる。

   この先に、トラブルが待ち受けていました。

樹林帯を下り始めてしばらくすると、左ヒザが痛くなってきました。

(ああ、ついにきたか・・・)

下りでヒザがガクガクして歩きづらくなるのは毎度のことなので、それで前回の山行時にヒザサポーターを購入したのです。

サポーターをすると、まさしくヒザがサポートされる感じで安心感があるのですが、今回の左ヒザの痛みは、ちょっと今まで味わったことのない痛さでした。(??;)なんで?

 
  まあ普段は通勤ウォーキング以外に運動らしい運動なんかしてないくせに、4ヶ月ぶりの登山でいきなり長丁場を歩くからこういう羽目になったんだと思います。いや〜、まいった(XX)痛くて歩けない。どうしよ;

  午後になり、曇っているせいか樹林帯にいるせいか、陽も陰ってきているように感じられ、焦りがつのってきます。

  もう一歩ずつでいいからとにかく進むことにしました。左ヒザが痛くて曲げられないので、棒のようにまっすぐ一歩一歩前に出して歩くだけ。途中で湿布も巻きました。
 

とにかくカメのように一歩、また一歩、ヨロヨロと休み休み歩きました。

そして、長い長い樹林帯をようやく抜けました。

 

そしてなんとか根場入口バス停にたどり着くことができました。ああ、助かった・・・。3:37分、雪頭ヶ岳から約2時間でした。あれ?案外時間かからなかったな。

このあと日帰り温泉に寄って、また河口湖駅までバスで戻ります。

この日は7時間半山の中をさまよったわけか。疲れるわけだ。

 

 


日帰り温泉「いずみの湯」

ほどなくバスが来ました。

「いずみの湯に行きたいのですが」と運転手さんに言うと、「じゃあバス停はないんですが、温泉のとこで停めますね」、とのこと。富士急バスって、なんて素晴らしいのだ。

温泉のあとも、またバスの時間に温泉前で待っていれば、バス停はないけど手を上げれば停まってくれるそうだ。親切そうな運転手さんだった。

   
    さて、お楽しみの温泉へ。ああ、まだヒザのダメージがひどい。靭帯とかやってなきゃいいけど。

   そして、風呂あがりには、これまたお楽しみのビール&つまみ。

 

   さて、ここで問題です。次の計算をしなさい。
 

 

   問1. 山歩きで疲れた体+温泉+生ビール+モツ煮込み+枝豆+ビンビール=?

 

 

 


 


答え 極楽



∴ 横になる



∴ 寝る

ZZZ・・・

ZZZ・・・

ZZZ・・・
 


 

「フガガ!? (@@;) あ”〜、バスの時間が!」

 

 

   危ないトコで最終バスを乗り過ごすところだった。痛む左ヒザをかばいつつ、あわててバス乗り場へと向かいました。

  
  さっきの親切そうな運転手さんに言われたとおり、バス停はないけど温泉の前で待っているとバスがやってきて停まってくれた。


  乗車券を取ってバスに乗る。一番前の席が空いていたのでそこに座った。


  そしてふと運転手さんのネームプレートを見ると、

 

なんと、さっき私を温泉前で降ろしてくれた、親切そうな運転手さんだった。

   


河口湖駅前にて

  「あの、さっき降ろしてくれた方ですよね?」

 「ええ、そうです」

 どうもお世話になります、というと、「いえいえ(笑)」と、にこやかに返事をしてくれた。

 運転手さんも覚えててくれたみたいで、うれしかった。

 

 

        まとめの一首。
 

     足引きの 山道ヨロヨロ 下りヨロ

            長々しヨロ ひとりくじけむ

 

                                                              OWARI

 

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