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2005/7/29〜31にかけて、長野と富山の県境にまたがる北アルプスの「後立山連峰」(うしろたてやまれんぽう)を縦走してきました。今回は途中からカミさんのいとこのヒロカズさんと合流しての登山でした。 今回の山行のために2ヶ月ほど前から日々ハードなトレーニングを重ねてきました(毎日腹筋20回と鉄アレーを持ってスクワット30回。ただし飲んだ日を除く。ワタシにはハード(XX)なんです・・・)。 天候には必ずしも恵まれませんでしたが、北アルプスの雰囲気は満喫してきました。3日間、毎日ヘロヘロ(XX)になりながらも、なんとかこの運動不足の軟弱な男にも歩くことができました。筋肉痛だけど、もう次の山に行きたくなっています。 ああ、やっぱり高い山は素敵。下界とは空気が違う、植物が違う、景色が違う。そしてなぜか、、、
会う人が中高年ばっかりなのも下界とは違う・・・。
それでは、よろしければワタシの絵日記風ハチャメチャ山行記をご覧ください。長いです・・・。
2005年7月29日(金) 7/28夜10:30、新宿から「さわやか信州号」という夜行バスに乗り出発。八方尾根の登山口には7/29の6:30頃到着の予定です。夜行バスでちゃんと睡眠が取れるか心配していたのですが、、、
Yさん、悪い予感が大当たり!!(XX)
全然寝れないでやんの!(TT)
ワクワク感半分、眠れなかったらどうしようという緊張感半分で、寝ようとすればするほど目がさえるという悪循環に陥り、結局正味1時間眠れたかどうか・・・ああ、こんなんで登山ができるのだろうか・・・ 扇沢には臨時便が出ているとのことで扇沢に寄らなかったので、5:40に八方尾根のバスターミナルに着いてしまいました。ゴンドラ乗り場まで15分ほど歩き、7時の運転開始を待ちました。
6:55、ゴンドラ「アダム」に乗り山の上へ。次いでもう2本リフトを乗り継ぎ、第1ケルンのある登山口まで行きました。 左の写真は1本目のリフト。 リフトで一緒になったオバサマが話しかけてきます。「どこへ行くの?えっ?明日鹿島槍?明日は天気が良くないからやめたほうがいいわよ。危ないから」 う〜む、自分でも気にしていることをズバリいい当てるあたり、さすが年季の入ったベテランの言葉だな・・・しかしオレは、行かねばならぬ、あ、行かねばならぬのだぁ〜(歌舞伎調。無謀なだけ・・・)。 リフトの下には足の届きそうなところに色とりどりの花が咲き乱れ、それはそれは女性に喜ばれそうな光景でした。
7:20、リフト終点着。トイレに寄って、さあ出発!ここは標高1830m。とりあえず目指す唐松岳までは約900m登らなければなりません。 歩き始めると、もういきなり足が悲鳴をあげ始める。普段背負うことのない重さ(10kgほど)のリュックに、新しい登山靴に寝不足が加わり、まだ5分も歩いてないのに息が荒くなる。こんなんで大丈夫なんだろうか(??;)と不安になってくる。 しかし、そんなワタシでも、ゆっくりと歩を進めていくと徐々に呼吸も整ってきた。なんとか行けそうだ。
8:10、八方池。左奥のギザギザした山は不帰嶮(かえらずのけん)。 歩いていると、林間学校帰りの中学生が大勢下りてくる。3校くらいはすれ違っただろうか。みな、あいさつするようにいわれていると見え、「こんにちは〜」とあいさつしてくる。礼儀正しい若者は気持ちがいいものだ・・・
八方尾根はさすが名高い花の名所、花好きにはたまらない場所でしょう。
このあたりを過ぎるとポツポツ雨が。周りの人はレインウェアを取り出したりするために立ち止まっている。どうしようかと思ったが、せっかく折りたたみ傘を持ってきたので使うことにした。WILD−1の多摩ニュータウン店で購入した小型超軽量のスグレモノだ。しかし、、、
傘が小型過ぎて雨がけっこう当たるような気がするのですが;
作ったアメリカの人、どうなの?あ、でも傘が小さいほうが、風が吹いても扱いやすいのかも・・・
雨は意外に早くやんでしまい、レインウェアを脱ぎ着する手間が省けてよかったです。
10:00、唐松岳頂上山荘着。八方尾根は特に危険なところもなく、気持ちよく尾根歩きができました。 写真は山荘脇より不帰嶮(かえらずのけん)。アルプス的光景に胸がトキメキます・・・
すぐ前に唐松岳が見えます。一息ついてから登ることに。 ところが、唐松岳を半分ほど登ったところで気がついた。下りてくる人はほとんど荷物を担いでいないのだ。そうか、山荘のとこにザックを置いてピストンすりゃよかったんだ。うわちゃー、ムダな体力を使ってしまった・・・ 仕方なく、そのまま山頂へ。10:25、唐松岳山頂。 写真を撮り、早々に下山し始めると、リフトで一緒だったオバサマが登ってきました。さすが、ベテランのオバサマはピストンだ。 「いや〜、ザック置いてくればよかったですよ」というと、「いいの、いいの。トレーニングよ、トレーニング!」とまた、ズバリ!とツボを得たツッコミをされてしまいました。う〜む、さすが年季の入ったベテランの言葉だ・・・
写真は唐松岳より唐松岳頂上山荘。すんごいとこに建っています。 山荘に戻り、11時から喫茶でランチが食べられるというので行ってみました。カレーとラーメンがともに千円。まあ、山小屋だしこのくらいは仕方ないと思います。 カレーの方がご飯もあるし、栄養源になるかなと思い、注文しました。隣に座っていたやけに軽装のお姉さん2人組が生ビールを飲んでいます。しかも、ちゃんとジョッキが凍らせてある(@@;)。そのウマそうなことウマそうなこと・・・でもワタシはとても酒を飲んで歩くほどの豪傑ではないので我慢しました・・・ カレーは美味しくいただいたのですが、あとでちょっと問題が・・・それはまたあとで・・・
腹ごなしをし、11:25、山荘発。すぐに大黒岳のピークがあります。このピークが高度感満点の岩場となっていて、緊張を強いられます。
しかし、今回の山行のために密かに(誰に?)三点確保のトレーニングを積んできたのです。三点確保とは両手両脚のうちの3つをはしご、クサリ、岩場などにくっつけて、残りのひとつだけを動かして移動する動作のことで、岩登りの基本中の基本です。やってみればなんてことはない動作なのですが、これが意外に日常生活の中ではやることがない動作なのです。 この練習を、子供の学校のジャングルジムや近所の公園の遊具などを使ってこの2ヶ月ほどやってきたのです(変なオヤジ・・・)。そして、ついに練習の成果を試すときが来ました。 慎重に岩をつかみ、クサリを握ります。ん?おおおっ!?これは木曽駒ケ岳の宝剣岳の岩場のときとは明らかに違うぞ!?安定している!怖くないやった!ジャングルジムを縦横無尽に動きまわった甲斐があったぜ!
難所を無事通過し、本日の宿、五竜山荘へと進みます。しかし、残念ながらガスがかかってご本尊様の五竜岳は見えません。 ひとりで歩いていると、歩きたければ歩けばいいし、休みたければいつでも休めるので気楽なものです。 ワタシは写真をバシバシ撮りまくるので、しょっちゅう立ち止まります。あ、このアングルいいな、と思ったものはとりあえず撮っておくのです。 今回の山行でも600枚くらい撮ってきました。あとで見返したときに、こんなとこあったっけ?と自分でも忘れていた光景がよみがえってきます。
五竜山荘に向け、最後のピーク、白岳を登ります。しかし、なにせ寝不足だし、運動不足だし、荷物は重いし、もう足が上がらなくなってきました。もう根性で一歩一歩足を前に出すだけ・・・ 唐松岳〜五竜山荘間は、大黒岳を除けば危険なところはなく、見晴らしのよい稜線歩きができました。八方尾根と同様、高山植物がたくさん咲き誇っていました。
山荘に入ると、すぐに会えました。ヒロカズさんもちょうど今着いたところだとのこと。無事会えてよかった! ヒロカズさんは遠見尾根登山口までマイカーで来て、車を代行業者に頼んで下山口の扇沢まで運んでもらっています。帰りは車で一緒に帰る予定です。
五竜山荘は1泊2食+翌日の弁当で9950円。夏山シーズンとあって今日も大変混み合っています。 まあ無事会えたということで、小屋前のベンチでビールで乾杯しました。缶ビール500mlが800円でした。ノドも渇いていたし、まあうまいことうまいこと。ワタシは正直、あまり酒は強い方ではないのですが、あっという間に1本空けてしまいました。ところが・・・。
写真は夕方になってようやくその姿を現した、山荘前からの五竜岳。 夕食までまだ時間があったのでふとんで休んでいたのですが、モーレツに気分が悪くなってきました(XX)。おそらく、疲れて寝不足なうえに、空気の薄い山の上でビールをグビグビ飲んだのが原因と思われます。 アルコールの分解には酸素が必要なので、空気の薄い山の上では分解速度が遅くなり、ワタシのように酒に強くない人間には負担がかかるのです。 いや〜まいった(XX)この展開は予想だにしていなかったので自分でもショックでした。全然食欲がありません。ああそしてそして、五竜山荘の夕食は、その筋では有名な・・・
カレーライス
・・・って、おい!ちゃんと五竜山荘のHPで「へぇ〜五竜山荘の夕食はカレーなんだ・・・」って、調査済みなのに、
ああ!
それなのに それなのに!
なんでランチにカレー食ってんだよ!!(怒りマーク)
結局みそ汁とデザートのフルーツポンチを食べ、カレーはふた口ほどしか食べられませんでした・・・体調がよければ絶対おかわりしたのに・・・「カレーのおかわりは自由です!」という山小屋のお兄さんの元気な声がムナシク響き渡ります・・・
B型人間Y「ヒロカズさん、オレ、悪いけど、明日6:4でダメな気がするわ・・・」 ヒロカズさん「ええ?(笑)そ〜お?」
とにかく気分が悪いので6時には布団に入って寝ました。 今回は周囲のイビキ対策に、100円ショップで買った「耳栓」を持ってきました。これは効果テキメンでした(^^)。木曽駒ケ岳の山小屋に泊まったときにひどい目にあったんで、教訓で持ってきたのです。オヤジどものイビキを完全にシャットアウト。よく眠れました。
2005年7月30日(土) ふわあ〜、耳栓のおかげでよく眠れた・・・って、、、あ?もう5時じゃん!? (;゜0゜)ハッ! 周りで寝ていたおじさんたちは朝食に行ったと見えてもぬけの殻。 (;゜0゜)ヤバッ! 「ヒ、ヒロカズさん;、朝ですよ・・・」 「え?ああ・・・」 ヒロカズさんも爆睡中でした。 あわてて食堂に行くと、「5時の回はもういっぱいなので、もう少しお待ちください」とのこと。ああ、またやってしまった(TT)。 山は朝が大事なのに・・・。今日は冷池山荘まで標準コースタイム9時間半の長丁場だから早く出たかったのだが・・・。
昼食用の弁当を受け取り、6:15山荘発。新宿からのバスでも席が隣りで、ここまで一緒だったおじさんに山荘前で別れを告げ、五竜岳の登りに取りかかります。
昨日の疲れもあって足が重い。こんなんで今日一日歩けるのだろうか・・・(昨日の歩き始めとおんなじ)。息も絶え絶えになりながらヒロカズさんについていきます。ヒロカズさんは高校時代に山岳部だったこともあり、余裕のローカットシューズです。 左の写真は五竜岳山頂近くの岩場。もう少しで山頂だ!
そして、えっちらおっちら登ること1時間、ついに<日本百名山:五竜岳>の山頂に着きました!その、山頂からの大展望は、コチラッ!
ああ、せっかくがんばって歩いたのに、展望がなくては喜びも半分ですね・・・。写真を撮って早々に出発することに。 ところが、山頂から先へ進もうとすると、なんとなく登山道らしくないような気が・・・ 「登山道はこっちだよ(笑)」と、ヒロカズさんが教えてくれました。ガスが出ていたのと、ヒロカズさんについていってよくルートを確認しなかったこともあって、またおっちょこちょいをやってしまいました。 ワタシが進もうとしたのは、昭文社の登山地図にも「迷」と注意書きのある、「東谷山尾根」だったのです。五竜岳の山頂は、登山道からちょっとずれているのです。地図やコンパスで確認すれば何のことはないのに、これが思い込みのコワさなんですな・・・。
五竜岳から「G4」と呼ばれる岩場にかけては、「岩、岩、クサリ、岩、クサリ」みたいに、とにかくアドベンチャーチックな下りの連続でした。でもワタシ的にはこういうところは冒険心が刺激されてとてもワクワクしました。オヤジの遊園地です。
そしてG4と呼ばれる地点あたりにくると、やっとガスが晴れてきました。 周囲の絶景が見えるようになり、「よっしゃあ!」とガゼン元気になってきます。やっぱり山には青空が似合う・・・。 G4、G5と峻険な岩稜帯を慎重に通過します。う〜ん、それにしても雄々しい風景だ。素晴らしい。こういう景色が見たかったのだ。やはりワタシはお花畑よりゴツゴツした岩山のほうが好みだな・・・。 ここでも三点確保の動作で危なげなく通過することができました。
G4、G5付近の様子
9:08、北尾根の頭から五竜岳方向を振り返ったところ。左の一番高い山が五竜岳。その右側の肩にあるのがG4、G5などの岩稜帯。あの稜線を歩いたのか・・・。 絶好の休憩ポイントです。
北尾根の頭を通過し、とりあえずキレット小屋を目指します。 左写真の一番奥の山体が鹿島槍ヶ岳(デカい・・・)ですが、山頂部はまたガスがかかっています・・・。鹿島槍ヶ岳の一つ手前の山との間にキレット小屋があります。 まるでペルーのマチュピチュですな。
そして10:30、本日の中間点キレット小屋に無事到着。小屋前のベンチで五竜山荘の弁当を食べました。 キレット小屋は険しい山々の合間にひっそりと佇み、登山者にほっとする休息の場を提供してくれます。 小屋でポカリ500ml(550円)を買い、11:03出発。汗をかいた体に、このポカリは実にウマかった!
ちなみにこちらは1960年代のキレット小屋(ワタシの父提供)。
写真には見えませんが、手前左側と奥の右側は「スパアーーーッ」と切れ落ちており、万が一落ちてしまった場合は死ぬか、死ななくても救助はカナリ至難の業でしょう。 八峰キレットを通り過ぎても鹿島槍の吊尾根までは、「一歩間違えば確実にあの世行き」のポイントが満載でした。
そうは言っても、クサリやハシゴが完備されていますので慎重に通過すればまず落ちることはありません。この不注意な人間でも大丈夫でしたし、中高年のオジサマ、オバサマも多数ご利用になっておられましたから・・・。 危険なところにはこのように注意が書いてあります。ただし万が一落ちたら死にますので気をつけましょう。おおこわ・・・。
すると、雷鳥がなにやら地面に体をこすりつけ、もぞもぞし始めました。 「あ!雷鳥の砂浴びだ!」とヒロカズさんがさも珍しそうにいいました。ヒロカズさんもこれを見るのは初めてだったようです。その、決して下界では見ることのできない映像は、コチラッ!
まあ五竜岳〜鹿島槍ヶ岳間はとにかくクサリをたぐり、ハシゴを登り、岩をワシワシよじ登り、を繰り返します。やはりハシゴなどはそれ相応の険しい場所にかかっているわけで、高所恐怖症のワタシは周りを見渡すと怖くて(@@;)動けなくなってしまうのです。ですから、ハシゴならハシゴ、クサリならクサリにと意識を集中することで怖さを感じずに済みました。
12:40、ついに鹿島槍の双耳峰の凹部の「吊尾根」に到着しました。キツかった〜。 「じゃあザックを置いて北峰にピストンしますか」とヒロカズさん。さすが常識を心得ていらっしゃる・・・。
本来なら北峰から南峰がカッコよく見えるはずなのだが・・・残念!! そして本日最後の岩登り。もう疲れて気力で登るのみ・・・。今回の山行の最高地点、鹿島槍ヶ岳南峰は目前だ!
ちゃらら〜〜〜ん。そしてそして、1:32、ついに、ついに到着。う〜む、ここが深田久弥も特に好きだったという憧れの「鹿島槍ヶ岳」か・・・。ついにやってきたのだな・・・。 しかし!現実はいつも甘美なものとは限らない。<日本百名山:鹿島槍ヶ岳>山頂からの眺めは、コチラッ!
ワタシも参照します(涙)
山頂からの展望はなかったけれど、まぎれもなく、間違いなく、オレはこの細い脚で鹿島槍に登ったのだと自分を慰め、冷池山荘へとまた歩き始めました。
鹿島槍ヶ岳〜冷池山荘間はふつうのトレッキングコースで、特に危険なところはありません。途中、色とりどりの高山植物が咲き誇る草原などもありました。女性にはきっと喜ばれることと思います。
しばらく下ってくると、西方向にかっこいい山々が。 「ヒロカズさん、あれ、立山と剣じゃない!?」 「え?あぁ、そうだな・・・」 やっと見れたダイナミックなパノラマに、疲れも吹っ飛ぶ思いでした。実際のところもうヘトヘトでしたが・・・。
そしてそして3:30、9時間15分がかりでようやく本日のゴール「冷池山荘」に到着。いや〜よくやった。今日ばかりは自分で自分をほめてやりたい。 冷池山荘は1泊2食付8600円。もうお客が「わんさか」いました。小屋のお姉さんに尋ねると、定員は一応250人だが今日はもうすでに300人は来ているとのこと。おかげでこの日はワタシもタタミ2畳のスペースにオヤジ4人で寝るハメになりました。やっぱ寝づらいっす(XX)・・・。 小屋の外で生ビールを売っているのですが、まあ飛ぶように売れること売れること・・・。ワタシは昨日で懲りているので飲みませんでしたが・・・。
ちなみにこちらは1960年代の冷池山荘(ワタシの父提供)。
冷池山荘は2004年に改装したばかりで、中は木の香漂うウッディな造りで、大変快適ではありました。夕食は下の写真。ご飯とみそ汁はおかわり自由です。
明日はいよいよ下山だ。脚が動くかなあ・・・。
2005年7月31日(日) 9時頃には寝たと思うのだが、2時過ぎにふと目が覚めると、もう目が冴えて眠れなくなってしまいました。 明るくなってきたので外に出てみると、鹿島槍が朝日を浴びてその雄姿を泰然と現していました。
さすが北アルプスの名峰。その特徴である双耳峰を頂く堂々とした山体は、見るものすべてを魅了していました・・・。今から50年以上前に「日本百名山の人」深田久弥が、そのもっと前には「孤高の人」加藤文太郎も歩いたであろうこの稜線を、ワタシは2005年に生まれて初めて歩いたわけですが、鹿島槍は昔も今も変わらぬ感動を登山者に与えてくれるのでしょう・・・。 ちなみに、こちらは1960年代の鹿島槍です(ワタシの父提供)。上の写真の反対側です。
写真は冷池山荘前からの爺ヶ岳。 朝食後、6時に出発。今日は今回の山行の最後の登り、爺ヶ岳を登ります。赤岩尾根の分岐を通り過ぎ、爺ヶ岳の上部まで来ると、ものすごいパノラマでした。
左から右へ、蓮華岳、針の木岳、立山連峰、剣岳、そして鹿島槍ヶ岳。いや〜ワタシ的にはこんな贅沢な眺めは見たことがない。ワンダフルでした。爺さん、やるな・・・。
爺ヶ岳南峰が最後の登りで、あとは扇沢までひたすら下ることになります。種池山荘でアイス(500円)を食べて休憩し、柏原新道を下って扇沢を目指します。しかし、下りは登りほど体力は要らないとはいえ、山慣れていないワタシは下りもシンドイ。柏原新道の長いこと長いこと・・・。
ストックを突き突き進みますが、3日目でホントに脚はガクガクのヨレヨレ。ノロマなワタシをベテランの登山者の方々が難なくスイスイと追い越していきます(@@;)。なんであんなに早く歩けるのだ?と驚くばかりでした。やはり経験の差なのでしょうか。途中で1ヶ所雪渓も横切りました。
どこまでも続く樹林帯の柏原新道も、下から聞こえてくる沢の音が近づくとゴールはもうすぐ! そして柏原新道を下ること2時間40分、ついに、ついに!無事扇沢にゴールできました!ヒロカズさん、ありがとうございました!時間は7/31、AM11:37でした。
今回の山行を思い返すと、爺ヶ岳からのパノラマも素晴らしかったのですが、やはり五竜岳〜鹿島槍ヶ岳間の岩場ルートが大変印象深かったです。あれほどの岩稜地帯を長時間歩いたのは初めてでした。 当日はとにかく「早く着かなければ」という思いに駆られてじっくり山を味わう余裕はあまりなかったのですが、あのコースは機会があればまた行ってみたいと思います。う〜ん、ロッククライミングが好きな人の気持ちが少し分ったような気がします。 特別な装備がなくても歩ける岩稜地帯で、冒険心を刺激し、満足させてくれる本当に素晴らしいコースでした。 ああ、今度はどこの岩場に行こうかな〜。
END
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