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コース、タイム
〜オススメ山グッズ〜
2005年8月6日(土) 電車で茅野駅まで行き、そこからバスで蓼科山登山口(女神茶屋)に到着。
初めは笹原のなだらかな登山道で♪ふんふん それにしても、先週行った五竜岳〜鹿島槍ヶ岳の人混みとはうって変わって蓼科山貸切状態(大汗;)なのにはちょっと意外感がありました。 あとでなんとなくその理由がわかりましたが、それはまたあとで・・・。
蓼科山は別名「諏訪富士」とも呼ばれ、富士山のような形をした独立峰として北八ヶ岳山塊の北端に位置しています。確かに百名山にふさわしい雰囲気を持っていると思います。
笹原が終わると、蓼科山名物「岩ゴロゴロ坂」の急登となります。 とにかく蓼科山は岩ゴロゴロ。あっちもゴロゴロこっちもゴロゴロ。岩が積み重なってできた山、というイメージでした。
あのう、登山ガイドとか書かれる方々、このルートは「登りは相当キツイので覚悟が必要」とか、どうして書いていただけなかったんでしょうか・・・。ワタシの調査不足だったでしょうか・・・。
山の中ほどまで上がると、下山の方がちらほら下りてこられるのですが、この登山道を登っている人は今のところ見当たりません。う〜ん、ここを登っている人を見かけなかった理由がわかってきたぞ・・・。ここは下山ルートにした方がよかったのだな・・・。
キツイことはキツイのですが、特に危険なところはありません。 山頂も近くなると、北八ヶ岳名物の「縞枯現象」も見られました。 後ろを振り返ると見晴らしもいいです。 いや〜ホントにキツイ。傾斜のきつい山って、登山道はジグザグに作るべきだと思いません?なにもあそこまで男らしく「山頂一直線」にしなくたっていいのに・・・。
う〜ん、このつらさをどう表現したらよいものか・・・そうだ!
これは、
「巨人の星のテーマ」そのものじゃないか!
ゆくが〜男の〜ど根性〜(パララ パララ パララ パララ)
このあと「血の汗流せ、涙を拭くな」って歌詞にありますけどね、 血の汗は出ませんでしたが、
血のショ○ベンが3滴ほど出そうになりました(本当)。
そんなこんなで、自分のルート設定を後悔しつつ登っていくと、先に登られていた方が何組かおられました。やはりキツそうです。 その方たちを追い越し、もう少し登るとようやく山頂部の「岩ゴロゴロゾーン」に出ました。
よくもまあこれだけの岩が積み重なっているものだと感心します。自然の力は偉大なのだな・・・。
そしてこの岩ゴロゴロをトラバース気味に歩いていき、12:15、ようやく山頂に着きました。
山頂はものすごく広い。野球場がすっぽり入ってもまだ余裕があるんじゃないか?しかもその一面が岩ゴロゴロなのだ。どうやら昔は火山で、ここは噴火口だったらしいです。
あ、「賽の河原」っていうのはこういう感じですか?瀬戸内寂聴先生?
蓼科山頂ヒュッテ前で昼食をとることに。のどが渇いてどうしてもコーラが飲みたく購入。500ml 400円。あっという間に飲み干します。 蓼科山頂ヒュッテの中からはセンスのいいフュージョンが流れてきます。小屋の管理人さんがマグカップを片手に表に出てきて空の様子などを伺っています。 う〜ん、カッコええなあ・・・。
そして管理人さんが「(雨が)きそうだな・・・」とポツリと言うと、ほどなくポツポツと雨が。やはり現地の人はちがう。
雨のぱらつく中、1:05、山頂発。とりあえず将軍平を目指します。
それにしても、一体なんでこの山はこんなに岩ばっかりなんだ(??;)。山の反対側に来ても、当然のごとく岩ゴロゴロ。もう、しつこくしつこく岩が出てきます。岩の坂道を慎重に下り、30分ほどで将軍平に。
左は将軍平の蓼科山荘。 ここは登山道の十字路となっています。今日の宿である大河原ヒュッテへはここをまっすぐ行ったほうが近いのですが、時間もあるので右へ折れ、天祥寺原へと下ります。
この道が実にステキでした。
道幅は1mもない狭い道なのですが、赤系統の石や土が道を形成し、側面はシラビソなどの針葉樹が壁を作っています。 まるで高級ホテルか高級マンションの庭園のようなエレガンスな道が延々と続いているのです。う〜ん、セレブな気持ち セレブに似つかわしく、可憐な花も彩りを添えていました。
ああ、また岩か。もう岩は見飽きたよ(XX)岩はもう、、、 「い〜わ」 なんちゃって
3:05、ようやく天祥寺原着。思ったより時間がかかってしまった。
もんやりとガスがかかり、なんだか「エンヤ」の曲が流れてきそうです。 ここを歩いているとき、雨に降られたのですが、すれ違う人がけっこう傘をさしているのですね。ワタシもとりあえず傘を使いましたが、山の雨は通り雨ですぐ止んだりするので、いちいちレインウェアを着るのではなく、傘があるとやはり便利だなあと感じました。 天祥寺原を大河原ヒュッテに向けて歩く道は歩きやすく、緩やかな登りとなりますが、蓼科山を乗り越えて来た身にとってはなかなかしんどいものがあります。 ああ、まだかなあと思うころ、4:10、ようやく本日の宿、大河原ヒュッテに着きました。
小屋のご主人にあいさつし、部屋に案内されます。
「(^^;)あの、ホントにこの部屋ひとりで使っていいんでしょうか・・・」と訊くと、 「ええ、おひとりでどうぞ」とのこと。 一応要予約だったので連絡は入れていたのですが、まさかこんな広い部屋とは。前週に行った鹿島槍の冷池山荘では畳2枚のスペースのロフトにオヤジ4人つめ込まれたのに、今日は8畳にオレひとりとは。実に16倍のスペースをゲットできました
結局この日のお客はワタシを含め3人だけでした。それにしても、、、
前週の冷池山荘が300人で、大河原ヒュッテが3人というギャップ(大汗;)
に、山の人気の差というものを感じずにはいられませんでした。
「おフロも沸いてますからどうぞ」といわれたので行ってみました。石鹸などは使えず、お湯をかぶって湯船につかるだけですが、やはりいい気分です。
風呂のあとはお楽しみの食事タイム。
なんてったって8月ですから、鍋を食べるのは久しぶりです。でも夕方の外の気温は14度。外に出ると短パンTシャツでは寒いほど。そんなわけで鍋ともども大変美味しく頂きました。 しかも、麦焼酎のパックを「ドン!」と置かれ、「いくらでも飲んでよ」という太っ腹ぶり。オヤジさん、ステキ もちろんご飯も食べ放題でした。 この大河原ヒュッテは蓼科スカイライン(車道)に面しているので、まるっきり山の上の山小屋と異なり、民宿と山小屋の中間くらいの存在なんだと思います。 蓼科山周辺の宿としてこの大河原ヒュッテは便がいいかと思いますが、ヒュッテにある電話は管理人さんのケータイなので、そちらにかけた方がいいようです(090-3558-5225)。固定電話はご自宅のものだそうで、ケータイへの転送がうまくいかず、何度かけてもつながりませんでした(2005年夏)。いちおうその旨は伝えておきましたが。大河原ヒュッテの管理人さんのブログはコチラ。
2005年8月7日(日) 翌朝は6時に朝食を頂きました。オヤジさん、目玉焼きカリカリと香ばしくて最高にうまかったっす! 出発前に宿泊料の7千円(良心的)を支払い、飲料水を分けてもらいました(無料)。 ワタシは今年の夏山のために、新しい水筒を買ったのです。「カスケードデザイン・プラティパス」というもので、大抵の登山用品店で売っています。このまま煮ても、凍らせても大丈夫で、水にいやなニオイもつかないスグレモノです。 ところが、オヤジさんから受け取ったこれを机においてよそ見をしていたら、転がり落ちてキャップが割れてしまったのです。(@@;)あああ〜!また買ったばかりのオレのグッズがぁ〜(TT)。
動揺するワタシに、他のお客さんが「別のペットボトルのキャップをはめてみたらどうですか」といってくれ、ハメてみたところ、これがバッチリ!なんとか事なきを得ました。 それにしても、ワタシはこうしたアクシデントに遭いすぎなような・・・。
7:00大河原ヒュッテ発。ヒュッテ脇からとりあえず双子山を目指します。 本日もガス気味です。
双子山に向けてなだらかな坂を登っていくと、30分ほどで到着しました。 残念ながらここも今日は展望なし。
さらに進み8:10、双子池到着。双子池ヒュッテ、双子池の雄池、雌池がありました。
ガスも晴れて青空と、樹肌の白い樹林と、エメラルドグリーンの池と蓼科山名物の岩とが絶妙の風景を構成していて、いつまでもいたくなる、そんな場所でした・・・。
あ、そうそう、「カナダ」って、こういう感じですか?大橋巨泉先生?
コチラは雌池。テント場はこの池の脇にありました。 こちらもエメラルドグリーンの水を静かにたたえていました・・・。 双子池は紅葉の季節に来たらきっと、もの凄い色彩の世界になるだろうと思います。う〜ん、今度は双子池ヒュッテに泊まりたいな。
雌池を過ぎ、亀甲池を目指します。この区間が苔苔苔苔!と、ニワトリになりそうなくらい苔の緑が鮮やかなところで、北八ヶ岳の真骨頂なのではないかと思います。今回ワタシが通ったルートではここの苔が一番濃かったです。
あ、想像するに、
「屋久島」って、こういう感じですか? C.Wニコル先生?
9:05、亀甲池着。 本日は池に水がたっぷりとあって、池が干上がったときに見られる亀甲模様は見られませんでした。なんでも、水が干上がると必ず亀甲模様になるからその名がついたとか。 ここから今回の山行の最後の登り、北横岳を登ります。
この道もやはり苔苔チック。苔の多さが印象的です。 目には優しい感じです。歩きづらいところも多少はありましたが、特に危険なところはありません。でも雨で道が濡れていたりすると滑りやすいかもしれません。 この山もけっこう登りがいがありました。休み休み歩きます。山頂近くの縞枯ゾーンにくれば頂上はもうすぐ!
そして10:50、ようやく北横岳山頂着。 蓼科山がすぐ目の前に見えるはずなのだが、ガスがかかって見えません。恐らくここから見る蓼科山が一番ダイナミックに見えるはずなのでコーヒーを沸かして待ちます。 遠い山の鞍部に大河原ヒュッテの赤い屋根が見えました。あんなところから歩いてきたのか・・・。
時折ガスの切れ間から蓼科山がその姿の一部を見せますが、なかなか全部は見えません。アタック25状態;です。
1時間ほど待ちましたが、状況は変わりそうにないのであきらめて下山することに。
北横岳ヒュッテ方面に下ります。こちらもなかなか雄大な眺め。 右上に見えるのが縞枯山で、その麓の平原に縞枯山荘の青い屋根も見えました。 正面の台形の山は雨池山。 坪庭に至るまで、この景観をところどころで眺めながら下っていきます。
少し下ると北横岳ヒュッテに出ます。その前の小道を数分歩くと七ツ池が。
さらにゴールのピラタス蓼科ロープウェイ乗り場まで下っていきますが、ロープウェイから北横岳への登山コースは程よいトレッキングコースのようで、団体の登山者がゾロゾロ登って来られました。確かに眺めもいいし、いいコースですね。
そして12:55、坪庭着。広大な溶岩庭園が拡がっています。 時間もあるし、縞枯山荘まで歩いて5分ほどなのでついでに行ってみました。
ここで栗ぜんざいセットとミルクを注文。疲れた体におしるこの甘さがしみわたります。ミルクも濃厚でさすが本場の味。
そして、2:00ジャスト、ようやくゴールのピラタス蓼科ロープウェイに到着!
ロープウェーで下り始めると、昨日からまったくその全体を見せてくれなかった蓼科山が、ようやくその姿を見せてくれました。
今回ワタシが取ったルートは、一般にはあまり取られないコースなのかもしれません。このルートを逆に歩くとか、逆に歩いても大河原ヒュッテから最短ルートで蓼科山に登り、蓼科山登山口(女神茶屋)へ、もしくは将軍平から蓼科牧場へ下る、というルートの方が楽なんだとわかりました。 でも、今回のルートはワタシ的にはけっこうキツかったわけですが、それなりの満足感もあります。自己満足ではありますが、自信になりました。 蓼科山〜北八ヶ岳は本当に自然の様々な表情を見ることができる、素晴らしいゾーンだと今回の山行を終えて感じます。蓼科山の岩ゴロゴロ、天祥寺原の笹の平原、双子池のカナダ(?)的雰囲気、北横岳周辺の苔むした原生林のような森、北八ヶ岳全体で見られる縞枯現象、そして坪庭の溶岩庭園。歩いて見てまわれるこの狭い山域に、これだけの多様な自然の顔を見ることができました。 北八ヶ岳、日本の自然もまだまだ捨てたものではないな・・・。
それではまとめの一句。
END
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