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山小屋での過ごし方〜お約束とマナー

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山小屋での過ごし方〜お約束&マナー

  • 夏の盛りの人気の山小屋では、かなりギュウギュウ詰めで寝ることになります。大の字になって寝るなんてのはムリで、寝返りを打つのもやっとなスペースが寝床となる場合が多いです。山小屋は過酷な環境の中に建っており、そうした環境下で登山者を保護する役割も担っています。そのため予約なしでも断られることはありませんが、余裕がなければ廊下や食堂などで(布団を敷いて)寝かされるなんて場合もあります。覚悟しましょう。午後になると雷が発生することもあり、遅くとも2時までには小屋に着きたいところです。また、予約を入れたのに行けなくなった場合は、マナーとしてキャンセルの連絡は入れましょう。基本的にキャンセル料は取られないと思いますが、到着するはずの人が来ないとなると、遭難の可能性が心配されるからです。
  • 山小屋に着いたら、予約の有無を言いましょう。夕食、朝食、翌日の昼の弁当の注文をどうするか聞かれるので希望を言います。朝早く出たければ、朝食も弁当にしてもらうこともできます。そして部屋と布団の場所を聞き、本日の寝床に向かいましょう。寝床では隣りの方と挨拶を交わします。何か話すのであれば、どこから登って来た、どこへ行く、どこの出身だとか、登山用品の話なんかで間が持ちます。
  • 山小屋の宿泊では、寝巻きなどに着替えなくてもOKです。歩いてきた格好で寝ても構いません。ただ、汚れた服やズボンのまま寝ることはマナーとして避けましょう。濡れた衣類のまま寝るのもいけませんね。山小屋でのくつろぎ用に、リラックスできるスウェットやコットン素材の衣類などを持って行くとゆったりできます。パジャマの人はあまり見かけないのでやめた方がいいでしょう。


  • あとは夕食まではゆっくり疲れを癒しましょう。ただし、夏山で泊まる山小屋ともなると標高も高いです。高山病にならないために、酒の飲みすぎに注意。山の上は酸素が薄く、アルコールの分解には酸素が必要なため、普段より酔いが回りやすくなります。そのあたりを考えて飲みましょう。タバコも血管を収縮させるので体に負担がかかります。そして、私の経験からして、夕方以降にコーヒーを飲むのは寝つきが悪くなることがあるので避けた方が無難かと思います。それから、山小屋に着いて疲れたからといって寝床ですぐに寝たりしないで(酸素が薄い中で呼吸が浅くなると高山病になりやすい)、同行者や他の登山客などと話をした方が高山病の予防になります。

    残念なことに高山病で吐き気、頭痛になってしまった場合には、耐えるしかありません。下山が可能であれば、下山すれば高山病は治まります。なるべく深呼吸し、暖かくして休むしかありません。吐き気がある場合は吐いてしまった方が楽になります。 夏山では診療所がある場合もあるので、診療所があればぜひ行きましょう。
  • 山小屋の食事は基本的に着いた人から先になります。ハイシーズンの北アルプスの山小屋などでは何回も入れ替えになり、遅く到着すれば食事も当然ながら遅くなり、休む時間も減ることになります。早めに到着するよう計画を立てたいものです。
  • 衣類などをスーパーの袋に入れて持っていくこともあるかと思うのですが、このスーパーの袋が、静かな夜だと「シャカシャカ」ことのほかうるさく感じられます。ですので、もう少ししっかり目のビニール袋や、防水性の袋(スタッフバッグ)などに入れていくことをオススメします。
  • 山小屋は基本的に相部屋となります。通常男女は分けられますが。最盛期の北アルプスの人気の山小屋では、今でも布団1枚に2人で寝るとか、布団2枚に3人で寝るとかいうことは普通にあります。そして、困ったことにイビキのやかましいおじさん(おばさんの場合も)とかが必ずいるのですね。「フガーッ!」「スピ〜〜」「ぴ〜〜〜ひょろろ♪」、いろんな音が聞こえます。そんなうるさいイビキのせいで眠れないのも悔しいので、そんなときに耳栓があると重宝します。私も耳栓のおかげで助かったことが何度もあります。神経質な方は必携ですよ。まあ先に寝てしまえば問題ないので、寝たもん勝ちです。 アイマスクも定番アイテムですね。



  • 今どきの有人の山小屋であれば、ふとんやシーツも極端に汚れたり湿ったりしていることは少ないと思うのですが、気になる方はトラベルシーツやインナーシーツなどを持っていくのもいいと思います。
  • 夜遅くまで話していないようにしましょう。山小屋の消灯は早いです。私も遅くまでしゃべっていて小屋の人に注意されたことがあります。消灯はおおむね北アルプスの小屋では9時、南アルプスの小屋では8時くらいのところが多いようです。
  • 翌朝は、靴・雨具などの取り違えには注意しましょう。心配であれば両方の靴ヒモを縛っておくとか、雨具もなにか(バンダナ、タオルなど)を縛り付けておくとか、工夫するとよいでしょう。
  • 北アルプスの人気の山小屋などでは、朝の洗面所やトイレのラッシュもなかなかすごいものがあります。何でも早めの行動をオススメします。



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