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北穂高岳〜奥穂高岳 登山日記 (1日目)



 

1日目 : 上高地〜涸沢ヒュッテ (8時間30分)



2日目 : 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳〜穂高岳山荘 (7時間)



3日目 : 穂高岳山荘〜奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地
(9時間)

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スクロール地図

歩いたルート


〜オススメ山グッズ〜
 


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雨具


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トレッキングパンツ


山スカート、タイツ


サバイバルシート


コンパス


トレッキングストック


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ひざサポーター


スパッツ


ウエストポーチ


万能ナイフ


登山用ソフト水筒


バーナー


登山用時計

 


昭文社(MAPPLE)の登山地図、「山と高原地図」一覧表

  

 2006年8月3日から6日にかけて、北アルプスの主峰「奥穂高岳」周辺に行ってまいりました。今年も去年と同じくカミさんのいとこのヒロカズさんとの山行となりました(去年は五竜岳〜鹿島槍ヶ岳に行きました)。奥穂高岳(3,190m)は日本で3番目に高い山で、北アルプスの最高峰でもあります。2年前から山歩きを始めた私にとっては初めての穂高山行です。
 

 去年初めて新宿発の夜行バス、「さわやか信州号」を利用したのですが、去年は最前列のシートでイスも狭く、バスの正面のウインドウから入ってくる光とあいまってほとんど眠ることができず、登山初日は非常にキツイものがありました。
 

 そこで前年の教訓を踏まえ、今年はちょっと料金高めのグリーンカー(通常のバスはイス4列だがこちらは3列のゆったりシート。足も伸ばせる。そしておしぼり&スリッパ&ひざ掛けの貸出しサービス付きの、後方のシートを指定しました。さらにはアイマスクと耳栓も用意し、寝酒もぐっつら(「大量に」の意)浴びるほど飲んで、朝までぐっすり眠れるよう万全の態勢を敷きました。微塵のスキもない盤石の構えです。

 さあどこからでもかかってきなさい!

 

 

    ふははははははは! 

 



 

 

 

 

8/3の夜11時に新宿の都庁を出発し、順調に進んで行きました。

 

 

ところが・・・

 

 

結局ワクワク興奮してあまり眠れなかったのに加え・・・

 

 

B型人間Y、自分が酒が弱いのも忘れ、

 

 

 

酒を飲みすぎて失敗!!(XX)

 

 

 

二日酔いでゲロゲロ!

 なんでこうなるのよ・・・ il|li○| ̄|_

 

 

あれ?

 

 

ヒロカズさんが2人に見えますが?

脳をヤラレてしまったのでしょうか?

 

あ、

 

メガネがずれていました・・・

 

 

 なーんていうどうでもいい前フリはこのくらいにして、、、結局3時間弱は眠れたから去年よりは幾分ましでした。

 

1日目 : 2006年8月4日(金) 

  

 沢渡で低公害バスに乗り換え、AM6:00、上高地バスターミナル到着。無風快晴だ。写真では空の青さが伝わりませんね。

 身支度を整え、いよいよ3日間に渡る上高地と穂高連峰の旅に出発!上高地バスターミナルは標高1,505mで奥穂高岳は標高3,190mなので、およそ1,700mを登って下りる行程です。大丈夫なのか・・・

 今日は涸沢ヒュッテまで標準コースタイム約6時間の歩行予定です。

 

 上高地の情報は、上高地ビジターセンターが詳しいです。

  

  

 

 


 5分ほどで上高地名所、梓川にかかる河童橋に。ここに来るのは2年ぶりです。2年前に来たときはこの河童橋まででした。まさかこの先の奥地に足を踏み入れることになろうとは・・・

 

 

 

 


朝もやに霞む河童橋から穂高連峰の眺め。真ん中の山が今回目指す奥穂高岳。下りはこの斜面を歩いてくる予定。

 

 

 河童橋をあとに、自然探勝路を歩いてまずは明神池&穂高神社を目指します。

 

 

 

 焼岳と梓川。焼岳は今なお噴煙をあげる北アルプス唯一の活火山。大正4年の噴火で梓川がせき止められ、上高地に大正池ができたそうです。

 今回の山行では噴煙は見えませんでした。

 

 

 

 

 


  しかしまあなんというか、さすがは日本有数の大自然に抱かれた景勝地。森や林に貴賎の別などあるはずもないですが、上高地の自然は瑞々しさというか、濃さというか、高級感?というか、下界の里山のものとは明らかにレベルが違います。

 小鳥のさえずり、限りなく透明感のある梓川の流れ、濃い緑の木々の間から垣間見られる青い空。こんなに美しい場所があるなんて、ここはまさしく天上の別天地。いや〜生きてて良かったと本当に思いました。

 どんな言葉で表現してみても、こうして写真を撮ってきても、あのキラキラとした自然の美しさをうまく伝えることはできません。百聞は一見にしかず。穂高連峰まで行かなくても、上高地だけでも絶対に行くべき価値のあるところだと断言できます。

 

 

 

7:45、嘉門次小屋&明神池到着。

 

 左は和風かつウッディな造りの嘉門次小屋とその前の水路。美しい、美しすぎる!緑がキラキラ、水もキラキラ空気もキラキラ・・・でもこの写真では現地の空気の10分の1も伝わりませんね・・・

 今回上高地では数多くの宿を見ましたが、私的にはこの嘉門次小屋が一番気に入りました。今度は家族を連れて来たいです。

 右は穂高神社奥宮と休憩所。この奥に明神池があります。

 

 

  

 

 明神池の参観料300円を払って敷地内に進むとまず一之池があります。30cm級のイワナがうようよ泳いでいて、子供を連れてきたら大興奮するだろうと思いました。

 一の池の奥には二之池があります。

 
明神二之池は寂然とした林に囲まれた、凛としたたたずまいの池。空の青さを映した池は更に濃い青。
鴨の親子は人を気にせずマイペースでえさを捕っていました。

 


穂高神社を後に次なるポイント、徳沢を目指します。

 

 

 

 
 明神橋を渡ると明神館がありました。どんどん行きます。

 少し行くと徳本峠(とくごうとうげ)への分岐があります。

 

 

 

 

 ところどころ開けるところもありますが、基本的に横尾までは樹林帯歩きとなるので陽射しも避けられて涼しかったです。

 

 

 
明神館を過ぎると、左手に形のいい明神岳が。明神槍とも。エメラルドグリーンの梓川の、広い河原も現れます。

 

 

 こんなにいい天気なのも日頃の行いがよかったからですかねえ、などと2人で感謝しながら歩いていきました。

 

 

 

 9:30、徳沢。左は徳沢入口にある公衆トイレ。ここは無料(だったはず)。ウッディで清潔、とてもトイレとは思えないほど素敵な雰囲気。

 基本的に、上高地のトイレはチップ制で、100円程度のチップが必要です。

 

 

 

 
徳沢園前の広々とした草原のキャンプ場と、徳沢園。徳沢からは蝶ヶ岳への登山道もあります。

 

 

 このキャンプ場ならキャンプもしやすいだろうなあと思いました。

 徳沢の次なるポイントは横尾。徳沢までで本日の行程のまだ3分の1。どんどん歩きます。

 

 

 
新村橋を過ぎると、、、  梓川の清冽な流れは一層輝きを増します

 

 

 そして10:50、ようやく本日の一応中間点、横尾に到着。上高地から横尾まではほぼ平坦な道です。

 


  
横尾山荘。槍ヶ岳方面との分岐点です。蝶ヶ岳にも。我々は左に曲がり、横尾大橋を渡って涸沢方面へ。

 

 ここでひとまず中休止し、木陰で軽食を。しかし、早くもというか、足の裏がもう痛くなってきました。私は足の親指の裏周辺が痛みやすく、長時間の下り坂では必ず痛むのですが、この日は荷物も重かったからか平坦な道にもかかわらず痛くなってしまいました。

 靴と靴下を脱いで塗り薬を塗り(情けなや・・・)、さあまた出発!横尾は標高1,620mで涸沢ヒュッテは約2,300mだから、あと700m近く登らなくてはなりません。

 

 横尾大橋の上を歩いていると、ヒロカズさんが知り合いと出会った様子。山を歩く人は結構こうして山でばったり会ったりすることもあるみたいですね。

 

 横尾を過ぎると徐々に登山道らしく坂道となってきます。ハァハァ;横尾まではほとんど樹林帯の中で涼しかったのですが、日当たりも良くなって暑いこと暑いこと。左手に屏風岩を眺めながら進んでいきます。

 このあたりから次第にヒロカズさんに遅れるようになりました。やっぱりマラソンで鍛えている人は違う・・・

 


屏風岩は国内最大級の岩場だそうです

 

 

  そして横尾から歩くこと約1時間、12:20本谷橋に到着。

 

 

 いや〜、ホントに足の裏(親指周辺)がイタイ(XX)。川の水で冷やしたら少しは良くなるかと思い、靴と靴下を脱ぎ川の水に足を入れると、おおお!こりゃ冷たくって気持ちいいや!・・・っておい、、、

 

 

 

 

冷たすぎて足が痛いほどで耐えられません {{{{(゜∀゜;)}}}} カタカタ・・・痛いって・・・

 

 

 なんてったってすぐ近くの涸沢の雪解け水ですからねえ。それでも、私のマネをしてか、すぐ近くにいた年配のオバサマも同じことをし始めました。冷たかったけど、「良薬は足に痛し」って言いますし(言わなかったですか?)、確かに痛みも幾分和らぎました。

 

 ここからあと2時間の予定。キツイな・・・

 

 ここから先も青空と緑が素晴らしいコントラストを見せてくれましたが、登山道をなす白系統の石や岩が空間に明るさをもたらし、それはもうなんとも爽やかな雰囲気の道でありました。まるで天空に至る回廊のよう。まあ、こうして整備されているのは先人や地域の方々及び関係者の並々ならぬ苦労があってのことと思います。おかげでこうして本当に安全で快適に自然を満喫することができるのですね。

 

 
登山道の石畳は白を基調としていて爽やか。ガレ沢を何度かトラバースします。

 

 

 この区間を一歩一歩味わうようにゆっくりと歩いて(ホントはもう疲れてヘトヘト・・・)樹林帯を抜けると、雪渓の上を歩くことに。ここでストックを取り出しました。

 

 

 うひょ〜!やっぱ雪の上は涼しいぜ! ミミp( ̄▽ ̄)qミミ このあたりに来ると、空は曇ってきました。夏山の午後はどうしても雲が出てきちゃうんですよね。

 雪渓につけられた足跡を、ストックを突き突き一歩一歩なぞって行きます。今年は例年より雪は多かったとのこと。涸沢カールも徐々にその姿が見えてきます。

 


涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐まで来れば、涸沢ヒュッテはすぐそこ!

 

 そして14:25、ようやく本日のゴール涸沢ヒュッテに到着。上高地から約8時間半の行動時間でありました。

 


 ログハウス調の涸沢ヒュッテ、素敵です。一目で気に入りました。収容人数も相当多いようで、建物はいくつかに分かれていました。そして背後にそびえる山々の造形の見事なことといったら。すごいな・・・

 

 ではチェックインしますかということで、ワタシよりだいぶ先に到着していたヒロカズさんと一緒に受付へ。

 

 受付に行くと、見覚えのある顔の女性が。涸沢ヒュッテのHPでも見ていたし、ヤマケイJOYの2006年夏号の特集にも出ていたと思しきお姉さんが受付をしていました。「ヤマケイJOYの方ですよね?」と訊くとやはりそうでした。事前にHPで小屋のスタッフのプロフィールも見ておいたので、知っている顔がちらほら見られ、初めて来たような気がしませんでした。

 

 そのお姉さんの後ろで男性が2人椅子に座って話をしていました。すると、私の脇にお客の男性が現れ、中の男性に向かって「先生、写真撮らせていただいてもよろしいでしょうか」といいながらカメラを構えています。

 

 中のもじゃもじゃ頭の白髪の男性は、はいどうぞと答えています。うん?誰だこの人は・・・ どこかで見たような・・・ 

 

 写真を撮った男性は礼を言って行ってしまいましたが、宿泊料を払いながら一連のやり取りを横目で見ながら考えているうちに、あ!もしかして・・・ と思いつき、思い切って直接訊いてみました。

 

 「あの・・・ 白籏さんですか?」

 

 と尋ねると、はい、そうですとのこと。ああ、やっぱり。このお方こそ山岳写真界の大御所、白籏史朗大先生であられました。

 

 私は白籏さんの顔は「山と渓谷」の人生相談のコーナーのいかめしい顔写真しか知らなかったのでもっと恐げな人かと思ったのですが、実際の雰囲気は「お茶の水博士?」といった雰囲気の柔和な感じで、まるで別人のようでした。ただ、トレードマークのデカイ指輪は左の指にバッチリとありました。

 

 今日は特別に、夕食後に白籏さんが講演会をしてくれるとのこと。ラッキー!ヒロカズさんは以前南アルプスでも白籏さんに会ったことがあるそうです。やっぱり山好きは結構あちこちですれ違ったりするようですね。

 

 

  

 今日の寝床はこんなとこ。3人がぴったり入る必要にして十分な小ぢんまりとした空間は、個人的には結構好きです。

 ハイシーズンの北アルプスなんで畳1枚に2人くらいは覚悟していましたが、十分十分。快適快適。去年の五竜山荘冷池山荘は混んでいて狭くて悲惨でしたから。

 

 

 

 

 荷物を降ろしてからヒュッテのテラスに繰り出すと、空は曇っていながらも涸沢カールの山々の見事なパノラマが広がっていました。いや〜、上高地もすごかったが、ここは更にすごいなあ。いや、これは参った。日本にこんなところがあったなんて。苦労して歩いて来なければ見ることができない光景。また、苦労して歩いて来て見るべき価値のある光景が、そこにはありました。

 

 売店でモツ煮込みやらとうもろこしやらつまみやら買い込んで、ヒロカズさんとビールで乾杯!贅沢な景色の涸沢カールを眺めながらのビールのうまいこと。ホントにここで今回の山行が終わりでもいいと思えるほどの眺めでした。

 

  


おでんにモツ煮こみ、スイカにとうもろこし、ラーメンにうどんそば、酒はもろもろあってつまみもたんとある。この屋台もう最高!

 

 

 夕食もとても美味しかったです。う〜ん、なんかとっても居心地がいいぞ、涸沢ヒュッテ。

 

 7時から白籏さんの講演会とのことだったので再度食堂へ。

 

 なんでも涸沢ヒュッテの主人の山口さんが白籏さんと長い付き合いで、今回も一週間ほどヒュッテにお泊りだったようですが、明日は白籏さんは山を下りてしまうので山口さんが頼んで今日は特別に講演をしてくれることになったとか。なにはともあれ運がよかった。

 

 40分ほど自分が写真を撮り始めた頃の話から、様々なエピソードを笑いを交えて話してくださり、大変有意義でありました。内容は非常に多岐に渡っていたので書ききれませんが、白籏さんはカメラはフィルムカメラしか使わないとのこと。デジタルカメラはシャッターも切ったことがないそうです。デジタルカメラで撮った写真はどうしても色味が平板になり、ダメなんだそうです。

 また、今回の撮影で夜の涸沢のテント村の光景を撮ろうとしたら、昔はランタンやヘッドランプの光などでテントが暗闇にはっきりと浮かび上がっていたのに、今は皆ヘッドランプはLEDを使う人が多いのか、全然明るくならないと嘆いておられました。

 そしてこんなことをおっしゃっていました。「今まで撮った写真の中で一番の写真はどれですか」とよく訊かれると。しかし、そんなものはないと答えるのだそうです。これからも好奇心を持ち続け、いい写真を撮り続けたい、とおっしゃっていました。御年73歳、18歳から山の写真を撮り始めて今年で55年だそうです。

 

 講演会の後はサイン会も。私も涸沢ヒュッテの小物入れを買ってサインしてもらいました。

 


家宝にします。 

 

  

 こうして長い初日もようやく終わりました


 

2日目 : 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳〜穂高岳山荘 につづく。


1日目 : 上高地〜涸沢ヒュッテ (このページTOP)

 3日目 : 穂高岳山荘〜奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地

 





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