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北穂高岳〜奥穂高岳 登山日記 (3日目)


 

1日目 : 上高地〜涸沢ヒュッテ (8時間30分)

 

2日目 : 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳〜穂高岳山荘 (7時間)



3日目 :
穂高岳山荘〜奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地
        
(9時間)

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 2006年8月6日(日)

 まったくありがたいことに、今日も快晴だ。もう神様に感謝感謝である。

 

 朝食を済ませて表に出てヒロカズさんを待っていると、昨晩の夕食時に見かけた見覚えのある顔が、、、

 その方のレインウェアとザックを見て「間違いない!」と確信し、声をかけました。

 

 「あの、、、すみませんが、越後駒ケ岳に登られたことはありませんか?」

 「・・・・・越後駒? ・・・・・ええ、ああ、地震があったときに小屋にいたことがありますけど・・・」

 「私、その時一緒だったものなんです!」

 「え? ああ、 あのときの!

 

 その方はMさんといい、新潟県中越地震を喰らいながら、不安な一夜を越後駒ケ岳山頂近くの駒の小屋の2階で私とMさんともう1人の若者3人で過ごしたのです。その山行記はこちらです。この中で山小屋のしっかりとした造りや、阪神大震災の被災体験について話してくれた人が、このMさんでした。

 Mさんは山行回数や経験も数多くされていて、私は数多く出会った人たちのうちの1人でしかなく、記憶にないのも無理はありません。

 しかし、私はそれほど山行回数は多くありませんし、山歩きを始めたばかりのところに「一生記憶に残る、めったに味わえない一夜」をともに過ごし、なおかついろんなことを教えてくださった方のご尊顔なので、忘れるべくもありません。でもこうして再会できるなんて、、、

 越後駒を下りて枝折峠で別れてからの様子をお互いに話し合い、しかしあれはすごかったですねえと、思い出話に花が咲きました。

 

 Mさんは昨日西穂からここまで歩いて来てテントで泊まり、今日は涸沢からパノラマコースを通ってのんびり上高地へ下るとのこと。

 西穂高岳からここまでの道は難路として有名ですが、浮石の多いところがあったり、逆層のスラブがあったり、両側が切れ落ちたところを馬乗りになってきわどく渡ったりと、やはり大変だったそうです。歩くなら、こちら側から西穂高岳へ行ったほうが下りになるし、楽だろうとのお話でした。

 Mさんの所属されている山岳会も紹介してもらい、私も連絡先を渡し、握手をして別れました。またどこかで会ったら笑うけどな・・・

 

 


 

 6:10、穂高岳山荘発。受付のところで宿泊者は水をもらえるのですが、この水は近くの岩肌から染み出た湧き水だそうで、個人的には大変美味しいと思いました。たっぷりと水をくんでいきました。

 奥穂高岳へはまず写真の小山を越えていきます。この小山は足場もよくないしクサリもあり、なおかつ意外に高度感があってイヤな感じでした。あせらずゆっくり行きましょう。ここさえ乗り越えればあとは普通の登山道になります。

 

 

 

 

  登山道をゆっくり進んでいき、急な小坂を上がると、目の前に名物峰ジャンダルムが全体像を現します。ジャンダルムに登っている人影も見えました。足を踏み外したら間違いなく死ぬでしょう。

 


ジャンダルムとは「衛兵」という意味だそうで、確かに穂高岳を
護衛する衛兵のようでありました

 

 ここまで来ると、今回の山行の最高地点、奥穂高岳はもうすぐそこ!

 

 そして7時ちょうど、ついに日本第三位の高峰であり、かつ北アルプスの最高峰である奥穂高岳(3,190m)に無事登頂!しかし、、、

 

  

 

「奥穂高岳」っていう標識がなかったんですけど、

気にしなくてもいいですか(??;)
 

 


標識がなかったので、山頂の祠脇で記念撮影

 

  さすが北アルプスの最高峰、北アルプスの山々は一段とよく見える(気がする)。そして、上高地方向の広闊(こうかつ)な眺めが新たに見えた。上高地方向の正面に、乗鞍岳がゆったりと大きくその姿を現している。ジャンダルムから西穂高岳、焼岳に至る稜線には歩行欲をそそられる。そして吊尾根の向こうには前穂高岳と明神岳のギザギザとした山容が雄々しくどっしりと構えていた。

 

 
左、上高地を俯瞰する。 右、焼岳とジャンダルム。いつか西穂〜ジャンダルムを歩いてみたい。

 

 
吊尾根越しに前穂高岳がすぐそこに

 

  さあ、ここから上高地まで、実に1,700mを下らなければならない。しかも、一旦前穂高岳を登り返してだ。1,700mって、東京タワー5個分ですよ;

 山頂からの眺めを満喫し、後ろ髪ひかれつつ7:20また歩き始める。

  吊尾根は昨年歩いた五竜岳〜鹿島槍ヶ岳間の登山道とイメージがダブりました。吊尾根の北側には北穂高岳越しに槍ヶ岳が、南側は上高地方向のパノラマが広がり、奥穂高岳の全体像が次第に見えてきます。

 

 
クサリ場も少しありますが、特に怖いところはありません

 

 8:35、紀美子平着。目の前に明神岳の鋭鋒が天を突き刺すが如く座っている。その明神岳の稜線を歩いている人影が見えたのにはオドロイタ(@@;)

 

 
紀美子平と明神岳

 

 前穂高岳はどうしても登らなければというわけではなかったが、再びこの地を訪れるのはいつになるかわからないので、私のたっての願いで登ることに。ザックは置いてピストンだ。これが今回最後の登りだと自らを叱咤し、岩場をよじ登ること30分、9:15前穂高岳山頂着。

 


奥穂高岳〜北穂高岳〜槍ヶ岳のパノラマはここならでは

 

 そして奥穂高岳の全体像も。

 


北アルプスの盟主にふさわしく、大きく堂々とした姿でした

 

 前穂高岳からはホントに下り一辺倒になります。とりあえず次なるポイント、岳沢ヒュッテを目指します。10:05発。

 最初は岩場ですが、しばらく下ると樹林帯に入ります。いや〜、タダでさえ下りは膝がガクガクするし足の裏は痛くなるし(XX)で苦手なのに、岳沢の遠いこと遠いこと。ヒュッテは見えるのに歩いても歩いてもなかなか近づきません。休み休み歩きました。

 おまけに、暑いもんだから水をガブガブ飲んでたら、穂高岳山荘で調達した美味しい水が底をつきそうに (@@;)ヤバイ・・・

 飲む量をセーブしながらの山歩きはこのときが初めてでした。
 


途中見晴らしのいいところも。ここは「岳沢パノラマ」。右下に岳沢ヒュッテが見えます。

 

 紀美子平からの長い下りを終えると雪渓に出ます。テント場にもなっていました。見上げると奥穂高岳がもう天上の別世界のように佇んでいました。雪渓に出れば岳沢ヒュッテは目の前。

 


ついさっきまであの山の上にいたのか・・・

 

 

 12:15、岳沢ヒュッテ着。いや〜、もう足の裏が痛ェ痛ェ(XX)たまらず靴と靴下を脱いで塗り薬をまたヌリヌリ・・・。ここで穂高岳山荘で買った弁当を。朴葉寿司、美味しかったです。

 写真の岳沢ヒュッテは2005-06年の冬に起きた雪害で、2006年の夏は休業でした。痛ましいことに、岳沢ヒュッテのご主人であった上條岳人さんは事故で亡くなられたそうです。この春、上條さんが岳沢登山口にヒュッテの営業延期を伝える看板を立て、その足で積雪の状況を航空関係者に確認しようと上高地のヘリポートに向かったところ、荷下ろし作業中の車に轢かれてしまい、お亡くなりになったそうです。心からご冥福をお祈り致します。(この話は「ヤマケイJOY2006夏号」に記載されていました。)

 小屋の若い管理人さんに小屋の再開がいつ頃になるか訊いてみましたが、まったくメドは立っていないとのことでした。悲劇を乗り越えて、また立派な山小屋ができることを期待しています。

 

 

 13:00、さて、いよいよ長い山行の最後の区間。あと2時間でゴールの河童橋だ!

 岳沢ヒュッテからの下りは普通の樹林帯です。よく整備もされています。花もボチボチ見かけました。

 

 
ヤマホタルブクロとゴゼンタチバナ

 

 1時間ちょっと下ってくると、「岳沢名物」天然クーラーがありました。

 


ホントに冷気が出ていて涼しい風穴

 

 このあたりを過ぎると、登山道も平らになったからか足の痛みも何処かへ飛んでいってしまい、ストックを両手に持って「えっさほいさ!」と飛脚のように急にスピードアップしました。なぜか疲れているはずの最後の最後で一番早く歩いてしまいました。

 

 

 

 


 14:50、岳沢登山口。この看板のところにあった注意書きを上條さんが置いていかれたのであろうか・・・

 

 

 

 

 

 そしてここから15分歩き、15:05、無事河童橋に戻ってまいりました。

 


ゴ〜〜〜〜〜ル!!

 

 

 

 天候にも恵まれ、美しく雄大な自然を満喫し、国際交流もしたし、白籏さんにも会えたし、なつかしの越後駒のMさんにも会えたし、非常に内容の濃い山行となりました。

 何かと結果を出すことが求められる現代ですが、結局は一歩一歩の努力の積み重ねがあって結果やゴールがあるのだと、歩いている途中の苦しさや痛さを通じて改めて認識させられました。

 なにはともあれ、ヒロカズさん、今回もご同行ありがとうございました!またお願いしますね

 

 初日の上高地から順を追って行程や出来事をなぞったら、ものすごい超・長駄文になってしまいました。ここまで根気良く読んでいただいた方、ありがとうございました。

 最後になりましたが、「穂高岳山荘の中年合唱団」に感化されたので、穂高岳山荘より見た常念岳から昇る朝日をバックに、「若者たち」を歌って今回の山行記の〆とさせていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

   


  
   (1) 君の行く道は 果てしなく遠い    (3)  君の行く道は 希望へと続く
     だのになぜ 歯をくいしばり         空にまた 日が昇るとき
     君は行くのか そんなにしてまで      若者はまた 歩き始める

      (2)  (割愛)                                  空にまた 日が昇るとき
                             若者はまた 歩き始める

 

 誰だったか忘れましたが、こんなことをいう人がいました。

 

「若さとは心のあり様をいうのである。人は希望とともに若く、希望を失ったとき、本当に老いるのだ」

 

 そこに山がある限り、若いままでいられそうです・・・。 私の場合はもう少しオトナにならなきゃいかんとも思うのですが・・・

 

 

END



1日目 : 上高地〜涸沢ヒュッテ

2日目 : 涸沢ヒュッテ〜北穂高岳〜穂高岳山荘

3日目 : 穂高岳山荘〜奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地 (このページTOP)







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