B型人間の山歩き ブログ HOME 更新情報 Amazon 楽天 Yahoo! JAPAN Google 陣馬山から市道山、臼杵山
~オススメ山グッズ~
2007/5/13(日)、1月以来となる久々の山歩きに行ってまいりました。加えて、今回は超久々の単独行でした。それでは当日の日記です。
駅前からバスで陣馬山登山口の和田まで行きます。8:11バス発。
ところが、バスに乗ってから忘れ物に気づきました。
(イ、イカン! コンパスを忘れちまったぞ・・・)
山歩きでは地図とコンパスはセットですからね。いくら地図で見てもコンパスで確認しないと、時に思い込みで勘違いすることがあるから危険なんですよね。何でもないところでもコンパスで方向を確認すれば安心できますし。 和田バス停の陣馬自然公園センターに売ってないかな・・・
バスは中央線を横切り、沢井トンネルを抜け、山道を登っていきます。
バスから外を見ていると、さすが「藤野」という名前のとおり?山の木々に藤が乗っているのがあちこちに見受けられます。 いや~、ちょうど藤の季節だったんでしょうが、野生の藤ってこんなにダイナミックなものだったんですね。なんというか、でっかい針葉樹からまるで滝のように紫の花が流れ落ちているように見えます。また、クリスマスツリーの飾りみたいに見えるものもありました。 なんたって都会人ですから(ウソ)、野生の豪快な藤を見たのは初めてだったので印象的でした。ここで一句。
緑壁を 落つる紫流や 藤の滝
バスは15分ほどで和田に到着。バス停は県立陣馬自然公園センター脇にあります。 中でコンパスが売っていないか聞いてみましたが、登山用品などは売っていないとのことでした。 う~む、今日は気を引き締めて道を間違わないようにせねば・・・。
そして、今回は新兵器のハイテク靴下を履いてきました。疲れにくいとの宣伝文句ですが、果たして・・・。 8:30出発。
5分ほど車道を歩くと、右側に立派な造りの陣馬山登山口がありました。そこを上っていくと、すぐに民家の裏庭のようなところに出ました。その家の方が洗濯物を干しています。 (ん?)と思ったのですが、挨拶をし、右手に道が見えたので、「陣馬山はこっちですか」と聞くと、ええそうですよとにこやかに教えていただけました。
しばらく急坂が続きます。ゆっくりゆっくり歩きます。登山道からは、今歩いてきた車道の向こう側の山が見えます。針葉樹と、新緑の広葉樹で全山ほぼ緑なのですが、竹林になっている部分だけが黄金色になっています。 「春は竹の秋、秋は竹の春なんだよ」と教えてくれた、母方のばあちゃんの言葉を思い出しました。
そもそも今回このルートを選んだのは、以前浅間尾根に行く途中のバスの中で、「市道山の吊尾根の新緑と紅葉は素晴らしい」と年配のおじさんからお聞きし、いちど行かねばと思っていたからです。いろいろルートを考えましたが、それなら陣馬山も近いし、一緒に行っちゃえ!ということで、陣馬山も初めて行くことになりました。
陣馬山までの登山道の特徴は、片側は檜林で、もう片方は広葉樹の林というちょっと変わった樹木構成のところが続くこと。檜は戦後植林されたものなんでしょう。でもこのあたりは広葉樹がの緑がまぶしく残されていました。 ときには両側を広葉樹に囲まれた道を歩くこともあり、人気のない新緑の山の中、あまりの美しさにしばし鳥肌が立つほどでした。
さて、今回は新たな試みとして、ザックのチェストベルトのところにカラビナを2個(100円ショップで購入)つけてきました。ここに両手の親指をかけて歩くのです。 これは登山家の岩崎元郎さんが雑誌で紹介していたものですが、こうすると腕をぶらぶらさせずに済みますし、気分転換にもなってよかったですよ。
さすがメジャーな山で、登山客で溢れんばかりです。 空はもやがかかっていましたが、富士山もうっすらと見えました。空気の澄んでいるときはきっとよく見えるんでしょう。 それと、山頂は茶屋が充実していて驚きました。これではまるで観光地ではないか・・・ 冷やして持ってきたカマンベールチーズを食べ(ワインを飲みたいが今日はなし・・・)、9:55出発。
今度は和田峠の駐車場に向けて下りていきます。家族連れが息を切らしながら次々に登ってきます。
陣馬山から和田峠までは、坂にはすべて階段が整備されていました。これなら小さな子供のいる家族連れでも歩きやすいでしょう。
10:10和田峠。売店と駐車場がありました。駐車場は1日600円。 う~む、ここから陣馬山へなら子供を連れて家族で来てもいいハイキングコースだな~。山頂の茶屋でつまみもあるし。さすが東京から近場の有名なとこだと思いました。
お次は醍醐丸を目指していきます。
この日は、八王子八峰登山大会というのをやっていて、どうやらわたしはそのコースを逆に歩いていたようだったのです。次から次へと登山者がやってきますが、私と同方向に歩く人はまったく見かけません。
ここは分岐の道。私の里山歩きの楽しみは、こうした分かれ道での道の選択にもあります。普通の登山道はこのように表示がきちんとあるので大概地図で確認できるのですが、ホントはコンパスで確認もするとより安心なんです。
10:50醍醐丸。 八峰登山大会の参加者、関係者が大勢おられました。参加者の方々が市道山(いちみちやま)方面からひっきりなしに登ってこられます。 ここで軽く食事をし、市道山方面に下ろうとすると、大会役員の方に「そっちじゃないですよ」と、呼び止められました。 「私は違いまして・・・」と返事をし、また歩き始めました。
さて、醍醐丸から市道山にかけての道は「吊尾根」と呼ばれ、ここの新緑が素晴らしいと聞いていたので、楽しみにしていました。
いや~、これはすごいわ。東京の日帰りの山ではこんなに見事な広葉樹の林は見たことがありません(それほど多くの山に行った訳ではありませんが・・・)。評判通りのものすごい緑の洪水でした。行った甲斐がありました。
さて、上の写真にもあるように、非常に多くの方が登山大会に参加していらっしゃるのですが、皆さんわりと挨拶をしてくださるのですね。
「こんにちわ~」
「こんにちは」
私(こんちわ~)
「こんちわ~」
私(こんちわ~)
「こんちゃ~」
私(こんちわ~)
「(はぁはぁ・・・)こんにちは・・・」
私(こんちわ~)
・・・
(TT)もう返事するの疲れました。
なんでもこの日の登山大会は1400人ほどの参加者があって、市道山を通るこのコースには800人がエントリーしていると、関係者の方が教えてくれました。どうりで、やりすごしてもやりすごしても次から次へとやってきます。 逆方向に歩いている人はほとんどいません。ポイントごとに居られる大会関係者の方にも、「あら、逆方向に歩く人は今日は初めてだわ」と言われました。
800対1は、負けます。
大勢の登山者とすれ違い、12:10やっとこさ市道山到着。大会参加者の方たちも皆さんお食事中でした。 吊尾根の新緑はそれはもう見事でしたが、市道山山頂はまったく展望はなく、地味なところ。立派な標識が立っていました。 ここでまた軽く食事をし、次は臼杵山へ。
市道山山頂を過ぎて臼杵山に向かう道は大会のコースからははずれ、今度はまったく人がいなくなりました。普段は市道山もこんなものなんでしょう。鳥の鳴き声だけに支配された静かな空間にほっとします。 ここからいったんぐんぐん下ります。う~ん、なにもそんなに下らなくたっていいのにというくらいモーレツに下ります。しかも臼杵山は市道山より標高高いのに・・・。
歩き始めてから4時間ほど経ちます。だいたいこれくらい歩くと、いつも足の裏(指の付け根の部分)が痛くなるのですが、今日は靴下が効いたのか、歩き方をちょっと工夫したのがよかったのか、いつもほどには痛みませんでした。
歩き方の工夫とは、足の指をときどき「グー」にして歩いたり、あるいは足の指で地面をつかむようにしてあるいたりする、というものです。 ただ「ペタンペタン」と何気なく歩いていると、常に足の裏の同じ部分が衝撃を受けることになって痛くなるから、そういう風に歩くといいと、ODBOX本店の方に教えていただきました。確かに効果があったように感じました。
臼杵山への急坂をゆっくり登り、13:30臼杵山。だ~れもいません。市道山からここまで、3人しか見かけませんでした。 ふと見ると、木にヘンな看板がかかっています。
そういえばネット上の「山のヘンな看板」で見かけたような気がします。
近くの臼杵山神社で山行の無事を祈願し、あとはゴールの荷田子バス停まで下るのみ。グミ尾根を北東方向に下っていきます。
しばらく歩いていくと、分岐のようなところがあり、標識の荷田子方面は「左へ」と書いてあります。
持参した登山地図を見ると「荷田子峠」、「スギの植林帯の急坂」と書いてあり、左に曲がって北西へ折れるようです。
見ると、確かにスギのような針葉樹の急坂になっています。(ああ、ここが荷田子峠なんだな)と思いました。
臼杵神社から荷田子峠までの標準コースタイムは1時間15分とありますが、45分ほどで来てしまいました。この区間は早く歩けたんだろうと思っていました。
ところがです。
地図によれば荷田子バス停へは荷田子峠から15分と書いてあるのですが、まったく山を下っていく雰囲気ではありません。10分ほど歩いていますが全然下る様子はなく、まだグミ尾根を北東方向に歩いている感じです。
(??;)あれ~?おっかしいな~。さっきのとこが荷田子峠じゃなかったのかな~; こういうときこそコンパスでもあれば方向が確認もできますし安心なんですが、今日は持ってきてません。最後にやっぱり問題が発生しました。
でもまあ下界のクルマの音も近づいてるし、この道を行くしかないかということで腹をくくり、進みました。
グミ尾根は見晴らしのよいところもありましたが、道の細いところもあり、登山道の脇から出た新緑の木の枝などに顔をなでられました。
そして歩いていくと、開けた空間に出ました。ここがホントの「荷田子峠」でした。
ここからちょっと行くと、素晴らしい展望が開けていました。
そして荷田子峠から15分、3時ちょうどにようやく荷田子バス停到着。
バスの時間まで20分ほどあったので、バス停前の「山びこ食堂」さんでひとり打ち上げ。う~~~む、もつ煮にビールがたまらん。
近くに「瀬音の湯」という日帰り温泉があるようだったので行ってみようかとも思いましたが、歩いて15分ほどとのことで歩く気力もなく、今回はあきらめることに。
陣馬山の眺めは素晴らしかったし、市道山の新緑も聞いたとおり大変素晴らしかったです。緑色1年分いただいた感じがしました。 それと、靴下が効いたのか、歩き方を工夫したのがよかったのかわかりませんが、とにかく私としては足の裏が痛くならなかったのがうれしかったです。 しかし、4ヶ月ぶりの山歩きで6時間半の山歩きは体にこたえたようで、このあと2日間は激しい筋肉痛に襲われました。しかし、あれは不思議なもんで3日目になるとほとんど痛くなくなるんですよね。毎回そうなんですが、そういうものなんでしょうか。
では最後にまとめの一句:
細道や 新緑に頬 なでられる
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